【Iターン/就業】予期せぬタイミングでの移住。その先に見えた人の温かさ
2019年05月28日
予期せぬタイミングでの移住。その先に見えた人の温かさ
東京で生まれ小学生まで横浜で育ち、その後の青春時代は、大阪府泉大津市で過ごした内山克也さん。2004年に伊佐市へIターン移住し、現在は社会福祉法人 慈和会 就労移行支援事業所「ナチュラルカフェ ミモザ」で調理責任者として働いています。
以前から調理に関わるお仕事をしていたのですか?
伊佐市に移住する前は、宝石の販売、卸業をしていました。北海道から沖縄まで全国を飛び回り、大阪で暮らすのはひと月の間で1週間ほど。もともと、料理は得意で興味があったので、ご縁があり、今の仕事に就いています。
全国を飛び回る!今の仕事とはかけ離れていますが、伊佐市に移住したきっかけは何だったのですか?
あまり良いきっかけでは無いのですが。
仕事の独立を考えていたタイミングで母親が病気になり、大手術を行いました。
その後、リハビリと療養のため都会より田舎がいい、と。祖母が住んでいる伊佐市の家に戻ることを考えて移住を決意しました。
独立と親のこと。。同じタイミングだったんですね
言い方は悪いですが、独立資金をドブに捨てたようなものですし、お世話になっている方々に不義理をする事になり、だいぶ葛藤しました。
でも、親をサポートできるのは長男である自分しかいない。もう腹をくくるしかないですよね。
苦渋の決断からのスタートだったんですね
前職のスキルとノウハウを活かせる仕事はありませんし、仕事探しにはとても苦労しました。親のために移住しましたが、友達がいない環境は辛かったです。
けれど、自治会の方が温かく迎え入れてくださり、お酒を酌み交わす機会が増え、そこから交流が深まっていきました。
伊佐市の魅力ですね
はい。とにかく人が温かいです。
自分から歩み寄れば、思った以上の反応が皆さんから返ってきます。異業種交流会で知り合った方達と本音で語り合い、困っていることを話すと親身に相談に乗ってくれます。そうしたご縁で今の仕事先も見つかりました。
異業種交流会ですか
年に数回行われている交流会です。名の通り様々な職業の方が集まる、のんかた(鹿児島弁で飲み会のこと)です。多い時は40人以上集まり、全員と話せないくらい盛り上がります。伊佐市外から参加される方もいて、「ウェルカムな雰囲気が他地域にはない素晴らしさだ」と褒められることもあります。
ご縁で繋がった今のお仕事。明るくて居心地の良いお店ですね。
ありがとうございます。厨房に入りっぱなしで忙しい時もありますが、なるべくレジの横に立ちお客さんと会話をするように心がけています。会話から楽しい発想が生まれることもあるし、とにかく話すのが楽しいです。
▲マルゲリータピザ。生地は、同じ就労移行支援事業所「パン工房アンファン 」の手作り。天然酵母を使用した生地の仕上がりはモチモチ。ふっくらしたミミとトマトの甘みが薫る見た目に食欲がそそられます。(ふるさと納税 返礼品としても人気!)
▲柔らかい陽の光が入る店内の一角。料理がやって来る合間に、手作りの小物たちを愛でるのも楽しい時間です。
余暇の楽しみはありますか?
音楽が好きです。アコースティック系からハードロック系まで様々なジャンルの音楽を聞いています。音楽好きから繋がった仲間もたくさんいます。叶うなら、みんなが楽しめるイベントを企画、プロデュースしてみたいです。
伊佐に移住を考えている人へメッセージをお願いします
とにかく人が温かいです。自分から声をかけたら必ず助けてくれます。都会で感じるストレス、現実逃避が目的で移住を考えるのもありかもしれません。しかし、仕事があってこその移住です。人に寄りかかる気持ちではなく、しっかり自立した気持ちで来た人に、この町の人たちは寄り添ってくれます。
ただし!冬の寒さは覚悟してください。虫も出ます。今は慣れましたが、家でムカデ、ゲジゲジを初めて見た時は叫びました(笑)しばらく寝られなかったです。
内山さんが働いているお店の情報
ナチュラルカフェ ミモザ
住所 | 鹿児島県伊佐市大口大田69ー1 |
電話番号 | 0995-23-2203 |
営業時間 |
11:30 – 15:30 (ラストオーダー15:00) |
定休日 | 火曜日・水曜日 |
2ヶ月に1度、ミモザでは医療法人慈和会 大口病院による「認知症カフェ」を開催しています。認知症と共生するために、予防するために。様々な角度から、当事者、家族、関係者などが集まって、語り合う場となっています。