【Iターン/就農】親子で紡ぐぶどう園
2019年09月18日
親子で紡ぐぶどう園
東京都出身の下小薗一郎さん。父親の故郷である伊佐市は子どもの頃、年に1度は帰省していたそうです。
1997年にご両親がUターン移住し、ぶどう園を始めました。(ご両親のインタビュー記事はこちらからどうぞ)
それから21年の月日が経ち2018年8月。一郎さんは、妻の絵里さんと2歳の娘と共にIターン移住しました。移住して1年目の心境やこれからのお話を聞きました。
移住前のお仕事を教えてください
出版、広告関係の仕事をしていました。
伊佐は慣れ親しんだ町ですか
親と一緒に帰省する度に山遊び、川遊びなど田舎の遊びを満喫していました。
子どもの頃から免疫が付いているので、虫は平気です。
小さい頃から「この辺の山はあんたのもんだ。」と言われて育ちました。でも、どこからどこまでなんでしょう…(笑)。
ズバリ!移住を決めたきっかけを教えてください
18歳の時に親がUターン移住し、農業を始めました。「田舎に住むかは自分で決めなさい。それまでしばらくこっちで揉まれてた方がいい。」と言われ、1人で東京に残されたので成人式は1人で迎えましたね(笑)。一人息子でもあって、いずれは伊佐に移住することを視野に入れてはいました。
そもそも父親がUターンしたのは、祖父の看病がきっかけだったんです。父は農業未経験のままスタートし、とても苦労したと思います。
自分に置き換えて考えた時に、父の体調が悪くなってから戻るのは遅いな、と。肩を並べて仕事をしたい思いもあり、今だと決めました。また、娘が生まれたこともきっかけのひとつです。せっかく、故郷の田舎があるから。子どもが小さい時は、田舎でのびのびと育てたいです。
▲2003年に始まった下小薗ぶどう園。およそ100本のぶどうの木が出迎えてくれます。
「のびのび」がピッタリな地域ですね
今までが分刻みの仕事だったので、時が止まっているように感じます。
都会と違い、インターネットなどの見えない情報が錯綜していません。目の前にある出来事が事実です。そう考えると人付き合いはとてもシンプルです。ちゃんと向き合って接すると、きちんと返ってきます。
暮らして感じた伊佐の魅力を教えてください
自然が豊かです。近所の川は、なんていうか「完璧」ですよ。
例えば、雨が向こうからやって来るのが分かるんです。そんな風景、東京では見る機会がありません。
こちらでは日常の風景動画を東京の友人に送ると「羨ましい」と言われます。この素晴らしさは、他所から来た人が感じるんでしょうけど、1年経つと景色に慣れるんですね…。
▲ぶどう園の目の前に広がる「完璧」な田んぼ道。
移住して変わったことはありますか
お金の使い方が変わりました。季節の楽しみにお金を使っています。稲刈りを家族みんなで行なったり。草刈りをした後は、気分も土地もスッキリします。
仕事についてはどうでしょう
新規就農研修が終わったばかりです。虫の話、除草剤、農薬の基礎知識などを学びました。実務経験を摘みながら、これから始めていきます。覚えることは山ほどありますよ。でも、学ぶことが楽しいです。
周囲の人の農業経験を聞きながら、自分でも情報を仕入れていきます。人付き合いとデジタルの融合で新しい農業を始めていきたいです。近所に同年代の若手農家がいるのも頼もしいです。
まさに、これからスタート!ですね
今は両親の年間スケジュールに沿って動いています。仕事とプライベートの境目がないように感じますが、働く時間が減ったと思います。パソコンに向かって無言で働くとは違いますね。
▲園内では、その時に旬のぶどうを試食できます。こちらは藤稔。
移住を考えている人へメッセージをお願いします。
不安に感じていることは一緒だと思います。暮らしの中で困っていること。例えば、歯医者とか、おススメのラーメン屋さんとか教えますので、お話しましょう!
ぜひ訪ねて来てください。
▲ウェブ発信はこれから始めていきたいです。と語る一郎さん
店名 | 下小薗ぶどう園 |
住所 | 鹿児島県伊佐市大口山野石井3498 |
開園時間 | 8月上旬〜9月中旬 |
受付時間 | 8:00〜18:00 |
問い合わせ | 0995ー22ー2631 |
ホームページ |