「春隣り」
2019年01月31日
「春隣り」
今年の冬は例年に比べれば、朝の冷え込みの厳しくなった時期が遅かったような気がします。今月2日は若者たちが企画運営する「第4回’アイスワールドinかごしま伊佐2019’」が開催されますので、その日は夜から翌朝にかけて冷え込んでほしいのです。伊佐は鹿児島の北海道と言われ、気象予報士が話す最低気温はいつも伊佐だったりしてマイナスなイメージがありましたが、逆転の発想から寒さを活かしたこのイベントが生まれました。私が旧大口市長に初当選したのをきっかけに4人の同級生が発起人となって始まりました。実行委員長の平川さん(現在、市文化協会長)や大口製氷の河野さんに長年協力をいただきこのイベントを続けてきました。4年前からは若者たちが中心となって頑張ってくれています。
一晩かけて氷柱でいろんな彫像を作成し、明け方までにそれぞれの制作団体の彫像が完成し披露するイベントは南九州では伊佐だけです。加えてこのイベントで人気があるのは、子どもたちの長蛇の列ができる50メートルの氷の滑り台です。今では伊佐の冬の風物詩として有名なイベントと言っていいでしょう。
今月の話題としては県下一周市郡対抗駅伝競走大会が春を告げるイベントとして県下一円で盛り上がります。16日からの5日間は、選手が走る沿道を多くの人々が一所懸命応援され、3日目の伊佐路が最も応援者が多いことで知られています。さつま町から入ってくる選手は第6中継所・西太良コミュニティセンターで7区(8.8㎞)の選手に襷をつなぎます。8区は伊佐市役所が第7中継所となり、伊佐農林高校・菱刈庁舎・湯之尾小学校を通過しながら12.1㎞を走り、第8中継所・湯之尾猶原集会所前で9区の選手に襷が渡ります。まさに伊佐市を縦断・横断しながら選手は駆け抜けていきます。
伊佐市針持から湯之尾までは20数㎞ですが、襷をつなぐさつま町・湧水町まで含めると、伊佐市内を4名の選手が走ることになります。一つの市(町)内をこれだけの数の選手が走るのは伊佐市だけでしょう。沿道の応援も途切れることなく人波が続きます。数珠つなぎという表現がありますが、まさに人垣ができるような場所もあります。数年前に私も伊佐チームの監察車に同乗したことがありますが、伊佐路の沿道の応援は圧巻でした。駆け抜ける沿線の園や学校だけでなく、先生が引率して遠くからの園児や児童も沿道に並ぶほどの、伊佐市を挙げての応援です。
26,000人の一市で選手をそろえて50万都市や有名企業のある地区と競走する厳しさを、沿道の応援や支援募金活動などで支えていただいています。本年度も支援体制の充実を期して、伊佐地区駅伝運営委員会では、市民及び企業の皆様に広く呼び掛けて支援募金活動を展開いたしました。男子・女子伊佐チームの大きな支えになっていますことに心から御礼申し上げます。
先月27日の第32回地区対抗女子駅伝大会では素晴らしい結果を出してくれました。1区から6区までつなぐ襷を見ながら伊佐のチームワークのすばらしさを感じました。各選手の頑張りと、女子チーム全員の細かな気配りによる成果だと思います。今後は、中学生が着々と育ってきていますので、ますます楽しみです。小規模地区という選手層のハンディを、年間を通しての練習から本番まで、チームワークの良さで駆け抜けてくれた今年の大会でした。来る16日からの男子駅伝へ力強くつないでもらいました。
今月は皆様にぜひ見ていただきたいNHKBSプレミアムの番組があります。それは10日(日曜日)午後7時30分から9時までの『新・BS日本のうた』です。市文化協会・平川会長の提案により、県議会議員・池畑先生のご尽力などいただき、伊佐市市制10周年記念企画として実現したものです。申込者数と入場者数の倍率15倍超の大人気番組です。出演者13組の素晴らしいパフォーマンスや明光学園の生徒さんの合唱など、先月24日に伊佐市文化会館で収録されました。再放送も16日(土曜日)正午から午後1時30分、22日(金曜日)午後4時30分から6時までと2回もありますので、ぜひご覧ください。
今月の挨拶は『アイスワールド』と『駅伝』、そして『新・BS日本のうた』の3件が中心になりましたが、個人的には例月と変わらず市内外を駆け回り、相変わらず忙しい日々が過ぎていきます。22日からは新年度の予算を審議する3月議会も始まりますので、今月から来月にかけては市内にいる日が多いと思います。
満開の梅の花に、水仙も咲きそろい、桃の花も咲き始めます。春がすぐ隣に来ているようでもあります。伊佐平野もたばこ苗の定植は終わり、土手の畔焼きや圃場の天地返しがあちこちで始まり、いよいよ生産へ向けて始動します。梅の花が散るころに寒の戻りがあるとも言われます。インフルエンザもまだまだ油断できません。くれぐれも健康にご留意されて春をお待ちいただきたいと思います。
寒月も満月となりて肌温し
露天風呂湯気にかすみて春隣り
温かき友の差し入れ缶コーヒー
居酒屋の灯りも遅し日脚伸ぶ
古希迎ふ鬼もいつしか福は内
飛梅に願ひはひとつ絵馬にあり -新鶏-
- こんな時には?