伊佐の農業と日本の農業
2025年08月01日
今年は梅雨入りと梅雨明けが早く、例年にない雰囲気の中で時間が経過しています。雨のジメジメしたイメージが残らないまま、灼熱の夏を迎えました。少し前の生活を思い出しながら顧みると現在の状況は確実に変化してきました。5年ぐらい前までは、私の寝室にはエアコンはなく、昼も夜も扇風機を回しながら過ごしていました。というより過ごすことができていました。現在では、エアコンのない生活は考えられず、地球温暖化が急激に進んでいるように思っています。
私は、今年95歳になる妻のお父さんと同居していますが、エアコンの入った部屋に入ると「寒い」と言いながら、自分の部屋ではエアコンを使うことなく過ごしていますので、同じ家にいながらのギャップに驚きながら毎日を過ごしています。電気料金の請求が怖い。
義父は、一年中を通して毎日、家庭菜園で無農薬の栽培を生きがいとしています。時には夜中に懐中電灯を手に畑に入り、害虫の駆除(取り除き)作業をしている光景を見ながら感心しながら見ています。元々専業農家に生まれて育った私にとって、野菜が食卓に並ばない生活は考えられず、当たり前に新鮮野菜が手に入る感謝の気持ちです。
95歳になっても炊事、洗濯、トイレ掃除、畑仕事等、油断していると私たちの分まで片付けられているような状況で、健康の秘訣は日々の生活パターンにあるのだと思います。
「高齢者だから労わって料理も洗濯もしてあげる」とか「今まで苦労してこられたんだから楽をさせるためにできることでも何でもしてあげる。」ことが思いやりと私も思った時期がありましたが、全く逆で、「できることはやってもらう。」、「かわいそうと思わない。」と思うようにしています。義父の場合は、やらせるというよりは、進んでしているので、手間はかかりませんが、今後もそのような考え方で暮らしていこうと思っています。義父はいつも私に対して「いつもありがとうね。」と言いますが、逆に助けてもらって感謝しているのはこちらのほうです。「いつもありがとう。」この一言はお互いに楽しく暮らしていくための魔法の言葉で、そのことを自然に言える義父に感謝するとともに多くの勉強をさせてもらっています。これまで地域は当然ながら日本を支えるために必死に頑張ってこられた高齢者の教わることも多くあります。
先日の7月28日(月)13時30分から、「令和7年度ニューファーマーのつどい(新規就農者励ましの会)」を開催し、5名の新規就農者(1名欠席)に対して激励のことばを述べさせていただきました。今回の5名は、生産牛1名、水稲3名、野菜等の園芸作物1名と様々でした。その中でも昨年からの米価格の上昇により、水稲農家に対する期待感が反映されているようなところもあり、日本の農業を守るために、昨年からの生産者米価を落とすことなく安定した推移がなされることが重要です。
日本の食料自給率はカロリーベースで約38%と言われて久しいのですが、日本の人口は減少していても、世界の人口が年々増え続けている現状を鑑みると食料そのものを増やす施策を進めないと、必ず近い将来食糧危機と言われる時代に突入することになるのでしょう。というより既にその状況になっています。飢餓で毎日亡くなっている子どもや高齢者が世界ではたくさん存在しているわけですから、食料生産者となる農家の存在が尊敬されるような雰囲気にならなければと思っているところです。決して食料生産を担う農地の荒廃を招くことだけは避けなければと思っています。当たり前のことですが。そのためにも農産物の適正価格についても今までの常識だけではなく新しい常識を創っていくことも必要ではないでしょうか?米を減反によって調整する反面、外国産の米を輸入するといった、この不思議な現象を早く変えていくためにも私も多くの方々の協力をいただきながら活動しなければならないと考えているところです。
そういった意味からも今回の新規就農者5名に大いに期待して成功を心より願っていきたいと思います。新規就農ありがとうございます。そしておめでとうございます。
7月26日は伊佐市夏祭り(手踊り)が18時より開催され、私も手踊りに参加し楽しい時間を過ごしました。また20時30分からは7,000発が打ち上げられる花火大会も盛大に行われ、こちらも打ち上げの合間に設定されたトークショウにも出演させていただきました。とにかく「こんなに多くの人が普段はどこにいるんだろう。」と思うぐらいに人の多さに嬉しい悲鳴を上げながらでしたが、出店されている各ブースにも多くの行列ができていたので嬉しい気持ちで楽しい時間を過ごすことができました。
夏祭り実行委員会の話によると、翌日早朝に行われた花火残骸の清掃作業にも多くの協力者が集まり協力いただいたそうで、華やかな表舞台だけではなく、そのような下支えで頑張ってくれている人たちが多く活躍されていることも大きな意義があると感じました。その中に大口高校生も駆けつけてくれたと聞いて感動しました。多くの市民の皆さんに感謝したいと思います。皆さん伊佐市のパワー凄くないですか?
【今回も職員メールを1通紹介したいと思います。】
「友人からの嬉しいメール」
先日、長寿介護課の安徳係長が秘書係に私の友人を連れてきてくれました。この友人とは現在姶良市重留在住の方で、ジュニアバレーボールに指導者をしておられる方です。介護施設の仕事をされているため、長寿介護課を訪問され、私の顔を一目見て帰りたいと思っていただいたみたいです。市長室に入ってもらい、しばらく昔話とか楽しい時間を過ごしました。その日の夜に以下のようなメールが届きました。
「お疲れ様です。今日は突然お伺いしたにも関わらず対応していただきありがとうございました。橋本先生(指導者時代からの呼び方)とお話ができて、すごく嬉しかったです。今日市役所にお伺いして、最初、介護保険係の場所が分からず、行ったり来たりして、とある課の前で止まって場所を伺おうとした時に、課の職員の方が自分に気付いて声をかけてくださいました。介護保険係の場所をお伺いしました。自分の中では口頭で説明してもらえると思っていたら、なんと介護保険係の場所まで一緒に行ってくださり、しかも介護保険係の職員の方に繋いでくださいました。自分の仕事を置いて対応していただいたことにビックリしました。あと、すれ違う職員の方が皆さん挨拶される姿に感動しました。橋本先生も忙しい毎日をお過ごしだとは思いますが、お体に気を付けてください。これからもよろしくお願いいたします。」
本当に嬉しいメールでした。この方は、重富ジュニアバレーボールの指導者として長年頑張っておられ、大口高校の卒業生です。手に障害がありバレーボールの審判には大きなハンディキャップがあるのですが、臆することなく長年にわたり貢献される人間性豊かな人として素晴らしく、尊敬すべき指導者です。今回のメールのきっかけとなった関係している職員の皆さんに誇りを持ち心躍るような気分になりました。今回のような接客ができていることに心よりお礼を言いたいと思いメールしました。
しかし一方では、都会から伊佐に帰省された方が自治会長さんにこんな話をされたそうです。「市役所に手続きに行ったら、対応してくれた職員の人が、面倒くさそうにされていて、今後は市役所に行きたくないなあと思った。」ここでキーになるのが「〇〇課に行きたくない。」ではなく「市役所に行きたくない。」と言われたことです。
私の友人が受けた伊佐市役所は素晴らしい。移住者が受けた印象は、市役所に行きたくない。皆さんもったいないと思いませんか。一人の行動が組織全体のイメージを植えつけてしまいます。是非とも、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」を心掛けて日々の仕事に頑張っていただければありがたいです。菱刈中学校のキャッチフレーズをパクるわけではないですが、「皆が誇れる伊佐市役所に」そして、来庁された皆さんには「ようこそ自慢の伊佐市役所へ」と言えるようにしたいものですね。私の友人からのメールを大切に率先してあいさつや接客を頑張りたいと思いました。
なお、今回のメールは会計年度任用職員の皆さんにも読んでいただきたいので、コピーして回覧してもらえると嬉しく思います。
PS:この友人のジュニアバレーチームは8月に楠本渓流自然公園に宿泊し、合宿をするそうでその際の練習で臨時コーチを頼んで来られました。スケジュールを調整し受けようと思っています。久しぶりに体育館で大声を出して走り回りたいと思います。楽しみです。
「梅雨明けに 幸せ運ぶ 友来る」
(7月の行事の主なものについて紹介します。)
7月1日は8時から保護司会の皆さんによる「社会を明るくする運動」で内閣総理大臣、鹿児島県知事のメッセージを伝達していただきました。8時30分から市役所職員辞令交付式。18時30分から前期総合防災訓練(障害者支援施設「星空の里」)立会。
7月2日は10時から県際広域バス対策協議会(水俣市・湧水町・伊佐市)総会。
7月3日~5日は南瓜(かぼちゃ)トップセールスのために出張。3日は14時30分から名古屋青果㈱上席者との懇談。15時から名古屋青果販売促進会議及び市場視察。18時00分から名古屋青果市場関係者との懇親会。4日は14時30分から大阪中央市場㈱上席者との懇談。15時から大阪中央青果㈱販売促進会議。18時から大阪中央青果市場㈱関係者との懇親会。5日は9時から大阪中央青果市場㈱意見交換会及び市場視察。
7月6日は令和7年度鹿児島県公認スポーツ指導者総会及び研修会(鹿児島市)。18時30分方上目丸水利組合さなぼり(懇親会)。
7月7日は10時から川内川改修要望会(川内川河川事務所:薩摩川内市)。14時から伊佐北姶良火葬場管理組合・伊佐湧水環境管理組合監査委員辞令交付式。
7月8日は8時から子牛セリ市会場を訪問(薩摩中央家畜市場)。18時から大口消防後援会連絡協議会総会及び懇親会。
7月9日は15時から三役会。16時から定例課長会。
7月10日は10時から姶良伊佐地区行政懇話会(姶良伊佐地域振興局)。
7月11日は11時からコンプライアンスアドバイザー委嘱式及び研修会。
7月13日は8時から鹿児島県土改連集会。
7月15日は10時から奥薩摩「水と緑の郷づくり」推進協議会総会。11時から伊佐市商工会米倉事務局長来室。13時30分田子山氏来室。14時から消防長来室。
7月17日は13時15分から林建設㈱西釜社長来室。14時から伊佐市みどり推進協議会総会。19時から敬寿園納涼祭に出席し入所者の皆さんと楽しい時間を過ごしました。
7月18日は鹿児島県町村会地域経済委員会(鹿児島市)出席。15時から九州地方整備局要望会(福岡市)出席。
7月19日は「社会を明るくする運動」パークゴルフ大会に参加。保護司会と伊佐市パークゴルフ協会の皆さまと楽しい時間を過ごしました。18時から郡山八幡神社六月灯に参加。
7月20日は6時から自治会美化活動に参加。
7月21日は6時から市道沿線除草作業。17時50分から自衛隊国分駐屯地夏祭り参加。
7月22日は8時から伊佐湧水消防組合幹部会議。9時から鹿児島県消防救助技術九州大会報告(九州大会で4位と素晴らしい成績を残してくれました。)。10時から伊佐市社会福祉大会第1回実行委員会。14時から国道447号整備促進期成会総会。16時45分から鹿児島ジュニアフットボールクラブ選手権大会での優勝報告に鹿児島オールブラックス所属(大口中央中学校3年生)の川添統喜君、小倉想司君、山下右京君、西屋敷樹陽君、勝目敦也君がコーチの貴島さんと市長室に来てくれました。県代表として大分県で開催される九州大会に出場し上位2チームに与えられる全国大会を目指して頑張ると力強い抱負を述べてくれました。本当に頼もしく嬉しい報告に感激しました。
7月23日は13時15分から被爆80周年非核平和行進自治体要請行動の対応をしました。世界で唯一の被爆国である日本において大変重要な運動であるとの認識をお話しました。
7月24日は10時から加治木税務署長来室(人事異動によるあいさつ)。19時から隼人会納涼祭に参加。今年も手踊りを皆さんと一緒に楽しく踊ることができました。
7月25日は10時から第一工科大学濵田博教授、大島様来室。14時から鹿児島県治山林道協会総会(鹿児島市)。
7月26日は伊佐市夏祭りで手踊りと花火大会に参加。
7月27日は8時30分から国体記念伊佐市ドラゴンボートレース大会参加。
7月28日は11時から鹿児島県建築住宅キャラバンで鹿児島県土木部建築課渡島秀夫課長他来庁いただき住宅耐震や各施策について説明を受け、意見交換を行いました。13時から新規就農者として認定された5名を励ますために「伊佐市ニューファーマーの集い」を行いました。私は当然ながら、JA北さつまや県からも励ましと激励のことばをいただき、新規就農者からも今後の伊佐の農業を盛り上げていくと力強い抱負を述べてくれましたので手応えを感じたところです。
7月29日は5時20分に自宅を出発し、7時5分発の飛行機で羽田空港へ向かい、10時から川内川改修促進期成会(3期成会合同)中央要望会で国土交通省の廣瀬昌由技監、林正道水管理・国土保全局長に対して塩田知事やさつま町長、池畑県議とともに要望書の説明と提出を行い、その他水管理・国土保全局中井淳一次長、笠井雅広治水課長、石川亨総務課長、島本和仁河川環境課長にも要望書を届けました。また、午後からは地元選出国会議員の事務所を訪問し要望書を手渡し、三反園訓衆議院議員と森山裕自民党幹事長には時間をとっていただき直接要望書の説明と提出をさせていただきました。予算確保のための要望書提出でした。暑い中の要望活動は冷や汗ではなく、心地よいほうの汗を大量にかきながらでしたが充実した要望活動ができたと思っています。
7月30日は8時40分から伊佐市シルバー人材センターから大辻理事長他4名が要望活動のために来室。9時30分から水道課定例会。11時から九州農政局鹿児島参事官窪山氏来室。13時15分から鹿児島県土地改良事業団体連合会より来室。15時から伊佐市観光特産協会総会。16時から九州電力霧島営業所砂坂所長、大石氏、小野氏来室。
7月31日は11時から鹿児島県造林協会役員会出席。15時から鹿児島県水源林造林協議会第61回通常総会出席(いずれも鹿児島市)。
先日、本屋に立ち寄り「稲盛和夫 無私、利他 西郷隆盛の教え」が気になって購入し読み終えました。稲盛和夫哲学に西郷隆盛翁が与えた影響について見てみたかったのと政治家として尊敬され続けている西郷隆盛翁について掘り下げたいとの思いからでしたが、本当に勉強になる本でした。
昔の政治家や指導者はしっかりとした夢と哲学を持ちながら、命を懸けて邁進されていたことがよくわかりますが、現代人にとって自分も含めてどこまでできるかと考えた場合に疑問です。高い身分や地位を目指して行動するということより、まさにこの本に掲げてある無私、利他の心を実践した結果がそういう立場になったことを考えれば大切な本日が見えてくるような気がしました。
知識を積み上げるにも片方からの情報を得るのではなく、いろいろな方面からの情報を得ながら判断していくことの重要性も今更ながら再認識しているところです。
「口で言うは易し、行うは難し」ですが、少しでも尊敬できる先人たちに近づけるように今から成長できるとの前提に立って日々精進していきたいと思います。今月も読んでいただきありがとうございます。新庁舎も少しずつ形になってきました。
みんなで夢ある伊佐を一緒につくり上げていきましょう。今月もよろしくお願いします。
灼熱に 笑顔が競う 夏祭り
- こんな時には?