「ふるさと」のためにみなさんの協力が必要です。
2010年04月30日
5月はとても厳しいお願いから書き始めます。それは「口蹄疫」です。 牛や豚のとても恐ろしい疫病で、先月宮崎県で確認されました。隣県である鹿児島は畜産を主産業の一つとする県です。影響は甚大なものがあります。伊佐市も例外ではありません。和牛は米作と並ぶ大きなウェイトを占める産業・農業で、地元でも多くの牛や豚が飼育されています。なんとしても防疫の徹底を図り、絶対にウィルスが入らないように万全を期さなければなりません。洋服や靴、場合によっては空気感染もしますので旅行や行楽の際、遠隔地への移動は十分に配慮していただくよう皆さんのご協力をお願いします。
できれば、発生地へのお出かけは自粛していただきたいほどです。
潜伏期間が1週間から10日あります。しばらく発生の情報がなくても油断はできません。過去においては平成12年3月に発生しました。あの時に比べたら感染力が数倍高くなっています。中国ではほとんどの地域で発生していますし、韓国も地域によって発生しています。輸入される藁は未発生地のものと聞いていますが安心できません。日本での検疫も所によっては甘いところがあるのではと心配になります。牛のセリ市や品評会、共進会は全て中止となっている状態で、経済活動に甚大な影響がでます。飼料代などの管理費はかかったうえに、市場再開後は頭数急増と大きくなりすぎて価格が大幅下落する恐れがあります。
農場で一頭でも発生すると全頭殺処分して埋めることが義務づけられています。
このような厳しい書き出しをお許しいただきたいと思います。先月28日には伊佐市口蹄疫対策本部を設置いたしました。すべての畜産関係者の神経はピリピリしています。本当に恐ろしい疫病です。5月の連休は湯之尾でドラゴンボートレースを行う予定でした。九州各地から毎年参加していただくチーム、地元のそれぞれの参加グループ、まさにしぶきを飛ばしながらの〝怒涛飛沫〟。今年は中止しなければならなかったのが残念です。同日に開催されるアートトラックイベントも中止になりました。とにかく多くの人が集まるイベントはしばらく中止にして、事態の終息の見通しがたつまで我慢しなければなりません。皆さんのご協力とご理解をよろしくお願いします。
伊佐平野ではそろそろ早苗が田んぼで風に揺れ始めます。水の中に浮いているのではないかと思うほどに頼りない風情です。高齢化が進み、農業の担い手が限られてきつつありますので、田植えを委託されている担い手農家は早くから田植えにかからないと6月までに終らないのです。これから伊佐が一日一日活気づいていく季節になります。新緑のまぶしさとともに最も伊佐らしい風景でしょう。夜空の星や月の風情も格別のものがあります。今月16日は金星と月が最も近づき真横に並ぶそうです。ぜひ見てみたいものです。先月は雨が多く、寒さも例年になくいつまでも残りました。桜の花を長く観賞できたのも冷春のお陰でしたが、農作物には大きな影響が出ました。
五月の抜けるような青い空を爽快に泳ぐ緋鯉・真鯉は私たちに希望と勇 気を与えてくれます。武者人形は誠実さと頼もしさを感じさせます。日本の伝統行事はそれぞれの季節にピッタリくるものばかりです。春夏秋冬、睦月から師走、24節気、海に囲まれ緯度経度も実に良い所に位置してい る、まさに神業とも言うべき日本の国土です。海外に住む人から見れば、我が祖国。国内の私たちにとっても〝ふるさと〟そのものです。その日本の国が政治・行政の分野では混迷を深めているし、経済は低迷を続け、なかなか光明を見出せないままです。英雄待望論が国の行く末を間違わないように願っています。NHK大河ドラマの篤姫と龍馬伝から何を学ぶかでしょう。
日本国に誇りを持ち、ふるさとを自慢できることが一番の幸せであり喜びです。伊佐市へのそれぞれの入口に大きな看板を立てました。〝ふるさと♪〟〝伊佐市♪〟の二文字が目立つ黄金の稲穂と抜けるような青空が印象的な看板で、若い職員のアイデアです。ぜひご覧ください。感動のあまり見とれてよそ見などしないように、交通安全にも気をつけてください(笑)。「ふるさとは遠くにありて思うもの」ではなく、帰ってきて欲しいところでもあり、新しい定住者がふるさと人として仲間入りする町でもあります。地域の風情や人情に触れていただくために、お試しに住んでいただくモデルハウスを4棟準備していますので、市地域振興課にお問い合わせください。
4月は新年度の始まりで、職員異動から行政説明会など各種総会や花見がありました。来月は6月議会が始まります。今月は内務的にはあまり拘束されませんので外務が多くなり、県外への出張が増えるのもこの5月です。九州市長会も中旬に佐賀県であり、関東・東海・関西への出張もあります。それぞれの地域でお会いすることを楽しみにしています。5月の市内のイベントをいくつか紹介しますと、16日に「日本舞踊協会公演」、22日に「いさのおんがくたい2010」、30日には「ふれあい講座」も開講します。ふるさとを感じながらお過ごしください。
うたた寝の木陰にページめくれおり
青空に一人じゃないよ鯉のぼり
衣更え少女のまだ白き腕
乳母車五月の空をひとり占め
-新-
- こんな時には?