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〝奄美復興へのねがい〟

2010年11月01日

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   霜月はその文字通り霜が降りる月なのに、近年その常識が通じなくなりました。異常気象とか温暖化ということになるのでしょうか。先月の奄美豪雨も時期的には考えられないことですし、これまでに例のない雨の降り方により想定を超えた大きな被害になりました。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。さっそく先月末に伊佐の新米を、無洗米の状態にして「救援米」として、3キロ袋で200袋をお送りしました。洗わないで水さえあればすぐにでも炊ける無洗米、その製造プラントが今年からJAで運営されているので、今回の救援米については伊佐でとれたばかりのお米ですぐに対応できました。伊佐市も平成18年豪雨災害のときには多くの方々から励ましてもらいました。一日も早い復興をお祈り申し上げます。

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 伊佐平野の晩秋は刈り取られた稲株が象徴的です。まだ暑さの残こった 中で、夢中でゴール目指して駆け抜けた体育祭や、時々雨を心配しながら忙しかった稲刈りは終わり、絵に見るミレーの〝落穂拾い〟は伊佐の晩秋の風景とも似たところがあります。絵画的に見れば平和な田舎の風景ですが、今年のお米の収穫には今後の一抹の不安をどの農家も持ちました。それは米価の下落への不安です。民主党政権の公約であった所得補償政策が、米価の下落を招くことがはっきりしたからです。資材や肥料などコストが上昇する経営への補填をするための所得補償のはずが、仲買の米購入価格が補償額ほどの価格を下げてしまったことが問題です。

 

いったん下がった米価は、もう二度と元には戻りません。所得補償という言葉に騙されたというか、誤解があったと言わざるを得ません。生産者である農家の所得を補償するのではなく、購買者(仲買人)が10㌃当りの政府支給額を勘案して値を決めるという形になってしまいました。これでは生産コストが上がる分の損失は補填できません。相場の自由化への道を加速させるだけのことです。これに外国からの安い米が入ってきたら、日本の米農家は壊滅的な打撃を受けるでしょう。外国からの安い米が入ってきても、所得が補償されるということで農家は民主党に期待したのに、完全に裏切られたと言ってもいいでしょう。

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米についてだけでもこのような問題点が、たった一年で出てしまいまし  た。これを他の農産物に適用していくのですが、どのようなルールをつくり、思惑的に動く相場にどのように対応するのか不安でなりません。このような不安を抱えながらも一応は今年の収穫を終わりましたが、伊佐市では、農業祭りとしての〝伊佐ふるさと祭り〟が菱刈農村グランドで13(土)14(日)の両日行われますので、多くのご来場をお待ちしています。伊佐和牛の丸焼き試食や蕎麦打ち体験、踊りや自衛隊音楽隊によるアトラクションをお楽しみください。素朴な田舎の雰囲気にたっぷり浸ってください。

また、14(日)の午後1時からは、大口忠元神社で新納忠元公没後400年祭も午後3時までの予定で行います。忠元公の残した教えなど歴史的意義を感じてください。

 

101101kanmai.jpg11月は行事が多く、ある意味では伊佐の特徴がもっとも出ている月かもしれません。22日(火)・23日(水)の曽木の滝もみじ祭りと、23日夕方から夜にかけて湯之尾神社の神舞を中心に、その前日21(日)には伊佐市誕生2周年記念「宝くじスポーツフェア〝ドリーム・ベースボール〟」として名球会とOBクラブによる少年少女ふれあい野球教室やドリーム・ゲーム(ドリームチームVS伊佐市選抜チーム)などを伊佐市営球場周辺で行いますisa101101jinjya.jpgので、野球好きの皆さんは、大いに参加していただき、金田投手、村田投手など往年のスター との交流をお楽しみください。同日21日は羽月尾崎縫製横の会場にて、発動機が全国から大集合してマニアの自慢比べです。あのなんとも言えないエンジンのかかる音が懐かしいですよ。23日の郡山八幡神社「秋の例大祭」は、石作り塀の披露とともに新たな記念碑の除幕も行われます。神社の風格がさらに高まるでしょう。

 

先月3031日の伊佐市文化祭に始まり、今月1日(月)が明光学園創立50周年記念式典、11(木)・12(金)は101101hon.jpg伊佐農林高校文化祭、7日・14日の日曜日は各小学校区の駅伝競走大会、毎週のように何かがどこかで行われる伊佐市内です。月末に大きなイベントとして海潮忌・文学フェスティバルが28日(日)に行なわれます。短歌の選者でもある伊藤一彦先生の新 刊「ぼく、牧水!」(俳優の堺雅人さんとの共著:角川新書)が、今話題ですので、若い人にも短歌ブームがくることを期待しています。伊藤先生をはじめ、岡田先生や宮原先生の講評や対談が、新たな創作の刺激になるものと期待します。

 

映画「半次郎」が先月から全国で上映されるようになり、その感想を同級生や知人から多数いただきました。皆さん感動されたようです。「映画が終ってもしばらく席を立てなかった」、「最後の榎木さんのメッセージに自分自身を反省した」、「今どきの政治家に見せてやりたい」など、たくさんの感想をいただきました。本当にありがとうございました。娯楽映画としてもスピード感のあるストーリーや殺陣を楽しめるし、韻を踏む道具や場面の使い方で映画制作そのものを楽しめ、人生や世の中を考える硬派の心もしっかり捉える映画です。ご覧になってない方は、市ホームページから〝半次郎〟へアクセスして、上映日時や場所・映画館をご確認ください。

今月は市外・県外出張も多いので、どこかで皆様とお会いできるかも知れません。楽しみにしています。伊佐の秋はとても風情豊かな趣ですので、ご来市を心よりお待ちしております。

 

101101mikatuki.jpg    稲株のまだ新しき匂ひする
              境内の小さき紅葉の色づきぬ
                       お湯割の湯気に香りの新酒かな
                              三日月の冴え凛々と冬隣り       -新-

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