あけましておめでとうございます。初春を心よりお祝い申し上げます。
2010年12月28日
2011年、卯年の平成23年が静かに明けました。旧年中は大変お世話になりました。口蹄疫発生の際の3か月あまりに及ぶ消毒作業、終息後のさまざまなイベント・行事へのご理解・ご協力に感謝申し上げます。おかげさまで、無事に新しい年を迎えることができました。今年も何が起こるかわかりませんが、皆様のご理解・ご協力があれば、いかなることも乗り越えていけるものと信じております。市民の皆様の安全・安心をいつも念頭におき、北薩の雄都としての誇りを胸に頑張りたいと思います。今年もよろし くお願いします。
今年は卯年ということで、イメージ的には優しく穏やかな感じがしま す。昨年の寅年は格言も強い印象のものが多いようでしたが、卯(兎)については思い浮かぶものが少ないのです。その少ない中から三つほど紹介します。
〝二兎を追うものは一兎をも得ず〟
〝株を守りて兎を待つ〟
〝始めは処女の如く後は脱兎の如く〟
私にはこれぐらいしか思い浮かびません。しかし、それぞれの意味を行政運営や地域つくりに当てはめてみると面白い。しっかりした目標を持ち、古い慣習にとらわれずに改革を恐れず、最後は俊敏に行動しなさいとなるようです。〝兎耳〟という言葉もあります。「情報に敏感になりなさい」ということでしょうか。
地方の自治は制度として国から独立していますが、地方交付税や交付金・補助金など財政的な制度により、自主財源の乏しい地方自治体はかなり国の影響を受けます。議員数は条例で定められて選挙が行われ、市長は市民の直接投票です。国の議院内閣制に対して地方は大統領制ということになります。
国の23年度予算案を見ながら、伊佐市の新年度予算案を当局として作っていくのがこの1月です。当初予算市長査定(ヒヤリング)を11日~13日に予定しています。国の予算審議がとても気になるので、国会がスムーズに動くことを期待しています。民主党政権は〝船頭多くして船山に登る〟傾向があるので心配です。子ども手当てに地方負担を求めていることも困ります。国による対象者一律現金給付という政策は、考えのない単なる”バラ撒き”としか言いようがありません。このようなばら撒き政策が、いかに地方自治をないがしろにしているか、政治家は気付くべきです。
住民に一番近い所で多様性のある施策を行えるのが市町村であり、それぞれの実情に合ったものになります。国が直接国民に現金を支給する政策をとれば地方分権(主権)は崩壊します。地方に使途を任せるのが分権であり主権と呼 ぶべきものです。権限と財源は一体的なものでなければなりません。議員内閣制は財政状況もわかった上で政策の議論をします。大統領制の場合の議員は財政的なことは二の次で事業を要請します。いったん国が配ったお金を保護者から拠出させることは不可能です。今後の地方行政は議会も当局も財政状況をよく理解した上で議論をし、予算を決定していくことになるでしょう。
1月は日が長くなるにつけて春が近づいてくるでしょうが、9日の消防出初式や22日・23日の氷の祭典アイスカービングは、まだまだ寒さ冷たさの中での行事やイベントになります。月末30日の県地区対抗女子駅伝競走大会の頃になると、日の出は早まり、日の入りは遅くなるでしょう。選手層の薄い伊佐地区でのチーム編成は厳しいものがありますが、かつて県高校大会や実業団で活躍し、子育てを経て県の第一線で再び活躍している選手もいます。期待したいとこ ろです。来月の男子の駅伝へ襷をつないでもらいたいです。
「広報いさ」1月号の巻頭の市長挨拶は関白陣について書きました。関白陣は合併前から興味があり、その頃は毎年元旦に一人で登り、合併成就を祈ったものでした。馬越あたりの川内川の浅瀬を忠元公の列が渡るのを、秀吉公は天堂ヶ尾(関白陣)から見通していたと伝えられます。いろんな合併のまちがありますが、旧伊佐郡である伊佐市ほど理想的な合併はないと、当時から信じていました。その気持ちが元旦の関白陣へ足を向かわせていたのでしょう。青空も星空も最高のまちです。気候・風土に人情と、ほかに類をみないすばらしいまちです。
皆様のご協力をいただきながら、今年も市民の安全・安心を守る市政運営や地域づくりに励みます。内外への情報の発信や収集、お客様へのおもてなし、産業の育成・発展、雇用の確保などをしっかりやってまいります。なにより、「子育て日本一」を目指し、福祉の充実した伊佐市にいたします。
これからも寒さが厳しくなってまいります。くれぐれも風邪などに気をつけていただき、新しい年のスタートを元気にお過ごしください。
初旅や凛と見晴らす恵方かな
忘れない最後の写真成人の日
工事現場凍てつく夜の缶コーヒー
山頭火凍て夜は辛かろ帰って来い
逆さまに見上げる夜空銀の雪 -新-
- こんな時には?