空高く幸多き年へ~新春の伊佐から~
2011年12月28日
あけましておめでとうございます。新しい年が幸多い年となりますようにお祈り申し上げます。昨年は突然の新燃岳の噴火で驚かされましたが、その次に起きた東日本大震災は未曾有の大災害となりました。日本国民が自分自身ではかつて経験したことがない規模の被害でした。年が明けても被災者の悲しみや苦しみは続きます。引き続き被災地・被災者に心を寄せる新年にしましょう。
伊佐市は合併して3年が過ぎ今年は4年目となります。伊佐郡の時代が60年前まではありましたが、その後二つの自治体としてそれぞれ発展しました。それは戦後が落ち着き、高度成長へと続く経済発展と軌をひとつにしていました。1990年代を前にしてバブルが崩壊したにもかかわらず、 「夢をもう一度」とばかりに模索し続けた20年近くを経て合併へと動き始め、実現したのが2008年11月でした。
元々ひとつの郡でしたので、他の自治体の合併に比べると一体化は順調になされてきました。消防団の報酬の統一基準ができていないことぐらいが大きな調整事項です。出初式が8日に予定されています。消防団の活動自体は何ら支障なく行われ、何日も続く行方不明者の捜索などを交代しながら対応するには、合併による一体化が役立っています。消防団員の職業や雇用形態も以前とはだいぶ変わってきましたので、ご協力をいただく団員や雇用主には感謝の気持ちでいっぱいです。
子育て・療育の拠点になっている発達支援センター「たんぽぽ」の充実も合併効果のひとつでしょう。違う自治体の場合はそれぞれの手続きが必要でした。卒園して小学校での教育・療育相談などに一体性を持たせることができます。社会の進展や変化に伴い様々な障がいが懸念される現代です。伊佐は〝子育て日本一〝を目指しますが、その原点は療育から始まりました。母子保健から始まった子育ての活動が10年前の「たんぽぽ」の設立になり、現在の新しい場所がまさに療育の拠点となりました。
正月は多くの人々が幸いを祈るために神社に参拝します。願い事の人もいれば感謝の気持ちを伝える人もいるでしょう。懺悔する人はあまりいないように思いますが、時々私は郡山八幡神社で懺悔することがあります。自分では「何も悪いことはしていない」つもりですが、私の判断で〝喜ぶ〝人もいる反面、〝不満に思う〝人もいると思います。正義も自分勝手なものかもしれない。幸いに二体の「あ」・「うん」の仁王像が大きさといい、顔つきといい、私の都合のいい〝懺悔の相手〝になってくれます。
1月は新年の挨拶回りが皆それぞれに忙しくて、訪問し合う時間や日にちが行き違いになることが多くなります。机の上の名刺を見ながらお互いの気持ちが分かり合える人もいれば、前任者に代わって新しいお名前が印刷されているとなかなかイメージがわかない場合もあります。同行された人の名刺で想像するしかない時もあります。メールでのやり取りが多くなった現代でも、新年にお会いしての挨拶や賀詞交換会は、この一年のとても大切なスタートになります。
いろんな行事やイベントでお会いすることもご挨拶のひとつと思いま す。大いにいろんなことに参加していただきたい。3日は市文化会館で成人式です。今年は334人の若者が成人を迎えます。同窓会も兼ねて集まるでしょう。5年ぶりに会う友もいるのではないかな・・懐かしいでしょう。担任だった先生との年齢差がグッと縮まった人もいるんじゃないかな。
6日に子牛のせり市がさつま町家畜市場で行われます。縁起のいい〝ご祝儀相場〝を出していただきたいと期待しています。
消防の出初式が8日の第二日曜日、午後1時から市陸上競技場で開催されます。ラッパ隊の先導で大口ふれあいセンターから会場までのパレードがスタートするのは11時です。梯子隊の演舞も伊佐消防団出初式の華のひとつです。今年はテレビの取材が入ります。多くの皆さんの応援をよろしくお願いします。同じく8日には小学生のバレーボール大会も市総合体育館など市内各体育館で行われます。
9日は第33回になる菱刈剣道大会が9時から菱刈トレーニングセンターで行われます。正月の落ち着きが戻り、10日から学校の3学期が始まります。1月も後半になると寒いですが日脚が少しずつ伸びてくるので、〝春遠ふからじ〟の感があります。
21日土曜から日曜朝まで「アイスカービングin伊佐」です。伊佐の寒さと美しさを楽しんでください。
29日の県地区対抗女子駅伝にも期待がかかります。今年も伊佐が飛び跳ね るウサギから、大空高く昇る竜のごとく活動が広がることを期待しながら新年のご挨拶とします。
水鳥の羽に陽のさす初日の出
時差ありて賀状すでに届きおり
梯子・鳶こころひとつの出初かな
山に田に雪もちらつく鬼火焚き
縁起物ほしくなるほど長き列 -新-
- こんな時には?