近づく春の足音
2012年02月01日
2月になると春の足音が聞こえてくるようです。俳句の季語も〝日脚伸ぶ〟とか〝水温む〟などが実感として伝わります。4日が立春というのもうなずけます。長かった冬が終わり、来る春に胸をときめかす2月にひとつでも幸運が訪れますように願いたいものです。紅白の梅の蕾は幸運の兆しのような気もします。梅の花は一輪でも凛とした美しさがあります。” 梅一輪 いちりんほどの 暖かさ -嵐雪-”、見事なまでにこの季節を表しています。
伊佐にも見ごたえのある梅園や庭の梅がいくつかあります。北薩病院と伊佐森林組合の近くや羽月西小校区の田代にも梅園があります。隣町のさつま町は特産品として梅を振興していますが、山間部での梅園の管理は猿の被害が心配です。最近はどこの山間部もサルやシカ、イノシシが農作物を荒らして困っています。少子高齢化や人口減少による耕作放棄などの影響によると思われます。牛や豚といった家畜と同様に食品衛生管理の基準を作り、「食材」として流通するしくみが必要です。
伊佐市は小規模ではありますが、シカとイノシシの処理施設があります。レストラン・食堂での食材、スーパーでの販売などに利用されています。全国的には〝ジビエ料理〟として取り組んでいる長野県が先駆的であり、見習いたいものです。県姶良・伊佐地域振興局と話合いをしたり、知事と語る会へも要望事項として提出しています。全県的に伊佐市のような取組が行われなければ、被害防止のための野生鳥獣等の頭数減少にはなりません。
水仙の黄色い花に心が和み、梅は凛とした気持ちを呼び起こし、桃の花に優しさを感じるように、季節が春に向かって動いてい ることを実感します。花々の変化と同じように行政も議会も動き始めるのが2月です。本格的には3月ですが、議会は消防や環境管理組合などの一部事務組合議会が22日に予定されていますし、24日に伊佐市の三月議会(平成24年第1回定例会)が招集されます。市民税の申告は15日から3月15日まで予定され、確定申告会は22・23日に大口元気こころ館で行われます。
プロ野球もキャンプ情報が主で、サッカーやゴルフは海外の話題が多く、スポーツの話題が少ない2月です。伊佐市も軽スポーツ大会が12日8時から市総合体育館で行われますが、それ以外では目立ったイベントはありません。そんな中でも、毎年恒例の県下一周市郡対抗駅伝競走大会が25日~29日の5日間行われます。伊佐市通過は27日の月曜日となります。先月の女子駅伝も頑張りました。選手はふるさとを誇りに地元を疾走します。応援をよろしくお願いします。
スポーツの喜びに代わって楽しみでタメになる”お出かけ”は音楽や子育て講座や健康に関してのイベントです。4日午後1時から大口元気こころ館で「市民のための健康セミナー」。翌5日は午後2時から市文化会館で「いさのおんがくたい種まきコンサート」、同じ時間帯になりますが午後2時から菱刈環境改善センターで「子育て講演会」もあります。11・12.・13日はそれぞれ10時から大口元気こころ館で「子育てメンタルセルフケア」があります。
月の後半になれば、19日の9時30分から菱刈環境改善センターで「人権を考える市民のつどい」、26日は今年度学んだ成果を披露するふれあいサークルの発表会が大口ふれあいセンターで11時より予定されています。
他にも 鹿児島県民交流センターで18・19日の二日間、今年度の大賞をかけた「商店街グルメ№1決定戦”S-1グランプリ”」があり、伊佐からは青年グループである”伊佐みりょく研究所”が『手羽キング』を引っ提げて乗り込みます。各イベントやマスコミでも人気度は高く、期待しています。
また、24日から26日の3日間、同じく鹿児島県 民交流センターで「かごしまデザインフェア2012 ~デザイン百覧会~」が開催されます。今年で第21回を数えるイベントに伊佐市が”自治体としては初”のブース出展を行います。市の施策や資源を「まちのデザイン」として表現したいと、若い職員がチームをつくり検討・準備を進めています。ぜひ、会場にお越しいただき、伊佐市のブースにご注目下さい。
春が駆け足でやって来るような花々の時間差的な開花には、心が浮き足立ちます。一方では受験生や関係者にとっては人生に関わる大きな一ヶ月でもあります。寒暖を繰り返しながら2月が過ぎていきます。くれぐれも風邪などひかないよう体調管理に努め、受験に駅伝に頑張りましょう。私も体と心を鍛えながら市民の皆様とともに市政運営に取り組んでまいります。
下手ぞとて僕より上手い初鶯
靴ひもを固く結びて襷待つ
遊ぶ子の帰りは遅く日脚伸ぶ
水温む孫と散歩の朝の杜
退院の窓に陽の差す庭の梅
焼き芋の両手に残る温かさ
-新-
- こんな時には?