春の元気を伊佐の地から
2012年04月02日
♪April come she will
When streams are ripe and swelled with rain; ♪
サイモン&ガーファンクルの「4月になれば彼女は」の歌いだしの詩です。若い人にはなじみのない歌かもしれませんが、団塊の世代やフォークソングの好きな方にはファンも多いデュオでした。他にも「サウンドオブサイレンス」や「明日に架ける橋」など数多くのヒット曲を世にだしました。この「4月になれば・・」はわりと地味な短い曲ですが、今の時期に聞くとしっくりきます。
3月は多くの別れに触れ、気丈に振舞っていたつもりでも寂しさは隠せませんでした。今年は桜の開花も遅く、肌寒さが残る日が続きました。早く4月になればいいのにと思っていたので、昔聴いた懐かしい曲が入ったCDを連れ出し、ドライブしたくなりました。窓を開ければ春風が心地よい・・・。遠くの山々は霞んで見えますが、山桜だけはまるで飛び火しているように、点々と中腹を淡いピンク色に染めています。「人妻の 飛び火している 山桜」、 野間口千賀さんの俳句を思い出します。
合併後3年4ヶ月を過ぎ、任期4年の節目となる年の予算と議案は一部を残し可決されました。消防団の報酬が残された課題となっています。昨年から行なわれてきた消防団幹部による話し合いにより、とりあえずは団長と副団長の報酬については合意されていたので、議案として出しましたが継続審査となってしまいました。今月から他の団員の報酬についても話し合いをしていく予定にしていた矢先のことでしたので、ボランティア団体としての消防団の自主的な話し合いに影をささなければよいがと心配しています。
中学校再編成のことや伊佐米の海外輸出への補助金についても異論がありましたが、原案どおり可決されました。新しいことを行っていくには、わかりやすい説明や必要性を説く〝ぶれない信念〝が重要です。何もしない現状維持の守りの行政は、将来を見据えていないことになります。議会での慎重論には配慮しながらも、未来志向で創造力を働かせ、新しい時代をつくるぐらいの気概が求められます。行政も議会も歴史に取り残される〝ドン・キ・ホーテ〟にならないようにと思います。
桜の開花とともに転入や新年度のスタートで、ご挨拶をいただく方々も多く、それだけご縁のできる方が多くなります。この町に来ていただいたことも偶然かもしれませんし、私と会うのも偶然かもしれません。私が市長でなければ、隈元新としては会うこともないでしょう。全ての偶然がつながっていることを時々不思議に思うことがあります。小・中・高校・准看護学校・明光学園、全ての入学式が9日までに行われ、新しいスタートがまぶしいくらいです。
転入教職員の歓迎式では新納忠元公の「二才咄格式定目」を毎年紹介しています。武士道にも通じる青少年教育に最適の内容です。400年前の伊佐の地頭で、島津義久・義弘公の信頼の厚かった文武両道の武将であり、曽木の天堂ヶ尾で秀吉に接見し、有名な和歌を残しています。秀吉(細川幽斎とも言われる)が〝顎のあたりに鈴虫ぞ鳴く〟と下の句を詠んだのに対し、忠元が〝上髭をちんちろりんとひねりあげ〟と上の句を返したといいます。後に、この接見の丘を「関白陣」と呼ぶようになりました。
市民の皆様にお知らせする新年度の大切な最初の情報は、健診(検診)と行政説明会の開催です。まず健診についてですが、特定健診・長寿健診・一般・胃がん検診を二ヶ所で期間をずらしておこないます。どちらで受診されてもかまいません。
4月10日(火)~ 20日(金) ・・・ 場所:大口元気こころ館
4月21日(土)~ 25日(水) ・・・ 場所:菱刈まごし館
特定健診の受信率を65パーセント以上に上げなければ国保会計にペナル ティーが課せられますので、皆さんの受診をよろしくお願いします。もちろん、国保以外の健康保険に加入されている皆さんも受診してください。毎年受診することが病気予防になります。
行政説明会は市内4ヶ所で行います。自治会長をはじめ関係の役員の皆様にご面倒かけますがよろしくご出席方お願いします。コミュニティーを活性化することが地域の絆を強くし、お互いの〝助け合い〝の暮らしができます。行政とコミュニティーの連携を大切な施策と位置づけています。
大口南中校区説明会:4月11日(水)13:30分~ (市文化会館)
菱刈中校区説明会 :4月12日(木)13:30分~ (菱刈改善センター)
山野中校区説明会 :4月17日(火)13:30分(山野基幹集落センター)
大口中校区説明会 :4月18日(水)13:30分~(ふれセン3F)
以上の4ヶ所でおこないますので、ぜひご出席ください。
忠元公園の千本桜は提灯の明かりで夜桜も楽しめます。職場の仲間でも良し、家族でも良し、恋人と一緒ならなおさら風情があります。「桜
この4月から南三陸町へ職員を2名派遣しました。一年間の予定で送り出しました。伊佐市民の気持ちを乗せて働いています。市民の皆様が被災地へ心を寄せていただいていることに感謝いたします。桜前線も北上中です。伊佐の桜を見ながら、やがて被災地にもきっと春が来ることを信じ、祈りましょう。
花に酔い酒に酔いつつ家路かな
花冷えの夜は二人で酒を飲む
渦巻きて流るる花弁曽木の滝
花吹雪新しき友に会える旅 -新-
- こんな時には?