ふるさとの訛なつかし停車場の・・・
2012年10月01日
黄金色に広がる田んぼは、実りの秋の最も象徴的な伊佐の風景です。ふるさとのイメージは霧島連峰を遠くに鳥神山を近くに広がる黄金色の伊佐盆地でしょう。今年は台風の接近がこれまでのところ、きわどいところで回避され、病害虫の被害も少なく豊作が期待できます。昨年は東日本大震災の影響で西日本産米の買い付けも多く、西日本各地にも美味しい米があることが認識されました。そのような状況もあり、伊佐米をブランド米と位置づけ、大都市への営業販売に乗り出しました。東京都港区の旧薩摩屋敷跡に建てられたホテル・セレスティンへも納入することができました。
郷里出身のオーダーメイドドレスブランド“Quantize(クォンタイズ)“の若い2人の女性にも、活動拠点である福岡市で伊佐米の宣伝に一役かってもらっています。これからもあらゆる機会を通じて伊佐米をPRしていきます。こうした一方で、高齢化が進む日本の農村地帯では耕作放棄地が目立つようになると指摘されています。耕作放棄地は全国的な傾向ではありますが、幸にして伊佐市の田は100%に近い圃場整備(田の区画整理)率ですので、若い後継者や専業農家に田を集約しやすい環境が整っています。集落内において農作業の受委託などの話し合いを進めて頂いたり、経営感覚を持った先進的人材を育成していくことが大切です。
秋の収穫の合間にはスポーツ大会が開催され忙しい毎日をしばし忘れさせてくれます。小学・中学・高校の体育祭は先月で終わりましたが、今月は7日の市民体育大会をはじめ、保育園などの運動会も計画されています。幼稚園・保育園児から9歳・10歳ぐらいまでに感性の発達や身につく習慣は出来上がるといわれます。幼児期から小学校低学年までは子どもが示す興味に親は柔軟な理解が必要です。躾とともに芽を出しつつある才能や個性を積極的に見つけてあげましょう。例えば、運動会で夢中になって演技した子どもを家族みんなで褒めてあげてください。その時、その子にとって新しい世界へ踏み出すきっかけになるかもしれません。
6日には人吉市との親善剣道大会です。今年で4回目になります。剣道の実力差はかなりありますが、県境を越えた交流が両市の様々な連携を深めています。小学生から成人による編成ですが、最後の2対戦は剣道連盟会長同士、市長同士の大将戦ということで、勝敗を超えた友好交流になっています。剣道経験のない私がこの大会のためだけに、4年前から市職員の指導を受け、なんとか剣道らしくなってきました。まさに還暦の手習いでした。止めようかと何度も思いながらもなんとか続いてきました。生きるということはメリハリのついた気合が必要かなぁと思うことです。
今月は二つの伊佐ふるさと会が開催されます。14 日の東京都で行われる関東菱刈会へは副市長が出席させて頂きます。来年からは関東菱刈会と関東薩摩おおくち会が一つの伊佐ふるさと会としてスタートする予定です。20日は熊本市で伊佐のふるさと会が予定されていますので私が出席させていただく予定です。熊本市での開催は私にとっては初めてですが、友人や知人のお名前を何人かお聞きしているので楽しみにしています。ふるさとは遠くにありても近くにありてもいいものです。下は、私の好きな石川啄木の故郷を想う歌(三行詩)です。
ふるさとの訛なつかし 停車場の人ごみの中に そを聴きにゆく
かにかくに渋民村は恋しかり おもひでの山 おもひでの川
ふるさとの山に向ひて 言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな
伊佐市としてスタートしてまもなく4年になろうとしています。私も市議会議員も来月30日が任期満了となります。市長及び市議会議員選挙の日程が来月の18日(告示11日)と市選挙管理委員会から発表になっています。今月の9日に立候補予定者説明会があります。市議会議員の定数は前回の22名から18名になり、選挙区は前回の旧市町別の2選挙区から市内1選挙区となります。市長選挙は私を含めて4名が今のところ立候補を表明しています。これからの4年間と将来を創造していく重要な選挙になります。市民の主体的な意識と行動が伊佐を輝かしい市にします。コスモスの清楚なしなやかさに学びたいものです。
風と遊ぶコスモスかくれんぼ
羊雲父がどこかに隠れてる
退院を待ちわぶ友の夜長かな
夕焼けに染まる島々瀬戸の秋
島の灯が遠く近くに秋の海 -新-
- こんな時には?