秋の夜長に ♪JAZZ♪
2014年10月01日
ジャズピアニスト、ケニー・ドリュー・トリオの1980年代から90年代にかけて企画された「ヨーロッパ三部作」と言われるLP(CD)を久しぶりに聴きました。駅や女性が、洒落たタッチで描かれている水彩画の印象的なレコードジャケットです。「パリ・北駅着・印象」、「旅の終わりに」、「欧州旅行」を机の上に置いているだけで旅情をかきたてられます。タイトル曲に始まり、中ほどに’枯葉’、最後に’ラスト・タンゴ・イン・パリ”追憶’と聞き終わる頃には、すっかり10月のパリにいるようです。収録曲の’ニューヨークの秋’や’ローマの秋’は、彼の別テイクでも聴くこともできます。
音楽や絵は旅情をかきたててくれます。パリやニューヨークやローマの秋を、ジャズピアノトリオで聴くだけで旅している気分になります。仮に”東京の秋”は、今ひとつジャズピアノとしては思い浮かびませんが、”伊佐の秋”だったら思い浮かぶような気がします。黄金色の絨毯を敷き詰めたような田園風景、澄みきってどこまでも高い空、夕日に染まる茜雲、夜空の星や神秘的な夜明け前の四方の山々、ケニー・ドリュー・トリオのジャズが似合いそうな気がします。そう言えば、市歌のジャズ・バージョンがあるのを思いだしました。伊佐市在住の作曲家のお友達であるマーク・トゥーリアン・セクステットが演奏しています。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉通り、伊佐の稲穂はまさに収穫のころとなりました。今年の夏は日照時間が少なく心配でしたが、コンバインが縦横に刈り取りをしていく姿を見ると、そのような不安もしばらく忘れ、伊佐平野に活力が溢れます。大きな農家は、すでに先月末から刈り取りが始まっていますが、ピークは今月中旬以降となります。”ヒノヒカリ”が先に収穫されて、続いて”あきほなみ”が収穫となるので全てが終わるのは来月半ばになるでしょう。価格は、農業新聞などで報じられているように相場感が弱いのが気になります。一般的には農産物の価格は、生産者が決めるというより需要と供給のバランスによる相場感で動くので、昨年までの在庫米が過去10年間で最大量といわれる今年は厳しい状態です。
稲刈りの忙しい中にも、体育大会や様々な行事が行われるのも10月の特徴です。暑くもなく寒くもなく、動くには最も適しているからでしょう。4日(土)の夜に台風で延期されていた花火大会が湯之尾滝周辺河川敷でおこなわれます。秋の花火も澄んだ夜空に映えるでしょう。5日(日)はたくさんあります。みどり保育園運動会、さいなら曽木大橋「曽木はっけんウォーク」、プレ国民文化祭として「洋舞フェスティバル」は文化会館、それぞれのイベントはどれも参加してみたいものばかりです。一週間後の12日(日)には市民体育祭を陸上競技場で予定しています。各コミュニティの対抗戦ですが、連覇中の羽月校区コミュニティの前に立ちはだかるのはどこでしょう。各コミュニティのご奮闘に期待しています。冒頭のジャズの話題に関連して、伊佐市ふるさと大使を務めていただいているデザイナーQuantize(クォンタイズ)によるファッションと、ニューヨークの巨匠達が奏でるジャズが融合するコンサートが、20日(月)鹿児島市民文化ホールで開催されます。芸樹・文化・スポーツの秋、それぞれの秋をお楽しみいただけたらと思います。
9月の議会開催中は、私も副市長も市内に留まっていることが多かったのですが、今月は市外への出張が集中します。市内でのイベントや案内に出席できないことがありますのでご理解いただきたいと思います。5日は伊佐農林高校100周年記念関東支部祝賀会に、日帰りで東京出張です。16・17日は佐賀県唐津市での九州市長会、23日は知事と市長との意見交換会が県庁であります。28・29日は九州治水期成同盟連合会の中央要望活動で、私が九州代表の一人として平成18年災害からの教訓について事例発表をします。30・31日は福井県大野市での法政大学自治体推薦首長交流会に出席します。
副市長も私同様に出張が多くなります。14・15日に長崎県へ国体視察研修です。平成32年の鹿児島国体のカヌー競技開催地に、伊佐市の川内川湯之尾河畔が決定しています。今年度から、コースや周辺整備ために川内川河川事務所や県振興局と整備の準備に入ったところです。平成30年供用予定の新汚泥再生処理センター研修視察のために、16・17日は熊本県と大分県へ行ってもらいます。関東伊佐会(ふるさと会)も私の代理で19・20日は東京へ出張です。20日は東京から福岡に引き返し、九州整備局での川内川上流期成会の要望活動を会長の私に代わって行います。21日南九州市で行われる鹿児島県副市長会に出席し、最後は29~31日に青森県へ県副市長会視察研修ということで、副市長も多忙な10月です。
10月ですが、出雲では今月を”神在月”といいます。全国の神様は、それぞれの地元(ふるさと)を留守にされて出雲に集まるそうです。私も副市長も出張先では神様の居られそうなところを訪ねながら、伊佐市のご加護をよろしくお願いしようと思います。昨年の今頃は、鹿児島県ブラジル移民100周年記念行事のためにサンパウロにいました。移民の方々の人生に心打たれたことを思い出します。「神様のご加護に感謝」という言葉を何回も聞きました。運を拓いていく何かがある。それを人々はサムシング・グレートというのでしょうか。13日は久しぶりの休暇をいただき、大学時代の同級生(サークル活動・四葉会)20人と金沢市で会います。卒業以来、初めて再会する友もいます。還暦をとうに過ぎた団塊世代のサムシング・グレートを久しぶりに感じたいと思います。
筋肉の勝手に動く秋の空
自転車のペタルも軽く秋桜
薄野に隠れていそうな山頭火
村祭り遠い記憶の笛太鼓
祖父に似て思わず声かく案山子かな -新-
- こんな時には?