希望の一年に
2015年01月01日
私の初春は、小木原の諏訪神社からスタートします。大晦日に神事を執り行い、除夜の鐘がいくつか響きわたる中で、初詣のお客様を待つのは私の年中行事の一つです。若い頃は体力もあり、焼酎を飲みながら夜ふかしもしましたが、還暦を過ぎた頃からは座ってお待ちできるのが午前2時頃までになりました。しばらく仮眠を取った後に元旦の神事を行い、9時頃から郡山八幡神社をはじめとして、針持の羽神社や羽月の白木神社、湯之尾神社、箱崎神社、忠元神社等々・・できる限りいくつもの神社に参拝します。元旦の一日は、ほぼ神社巡りで終わってしまいます。旧大口市長の頃はここまで熱心ではなかったのですが、市町村合併が本格的に議論され始めた平成16年の元旦、関白陣(天堂ヶ尾)に登り、360度のパノラマ状に広がる伊佐平野、山脈を眺望したのがきっかけになりました。
文字通り忙しい日々の”師走”であった先月と違い、今月は時間がゆっくり流れるような気がします。一日・一週間・一ヶ月と時間の経過は、物理的には年末も年始も同じはずですが、場や時の雰囲気で同じ時間の長さとは思えないくらいの違いを感じます。過ぎた時間を振り返ると短く感じ、来るべき時間を待つのは長く感じます。私は今月6日で65歳を迎えます。15年前の50歳はつい昨日のようで、公私ともにいろんなことがあった15年間だったはずなのに、あっ!という間に過ぎたような気がします。15年後の私は80歳になっています。男性としては平均寿命ですが、まだ遠い先のような気がします。今年は始まったばかりですので、待ってくれている時間を有難く大切にしたいものです。
新春にふさわしい讃美歌のひとつを紹介します。「♪アメイジング・グレイス♪」です。ジュディ・コリンズやアレサ・フランクリン、プレスリーなどで御存じの方は私と同世代、ドラマ「白い巨塔」の主題歌となったヘイリーや東日本大震災復興チャリティーでキャサリン・ジェンキンスが、宮城県岩沼市玉浦小学校107名の児童のコーラスで歌っているのを知っている方々もおられるでしょう。この曲は、イギリスの牧師ジョン・ニュートンが約250年前に作詩したもので、イギリス奴隷解放のバックグランドにもなり、アメリカに渡り全世界に広まっていきました。希望と安らぎの讃美歌ですので、希望に満ちた新春にふさわしいと思いますので歌詞を紹介します。
Amazing Grace , how sweet the sound / That saved a wretch like me / I once was lost , but now am found / Was blind , but now I see
アメイジンググレイス、なんと優しい響きだろうか / 卑しい私さえ救ってくれる / さまよえし私は見いだされ / 見えなかったグレイスが、今見える
‘Twas Grace that taught my heart to fear / And Grace my fears relieved / How precious did that Grace appear / The hour I first believed
畏れることを教えてくれたのはグレイス / 畏れを消し去ったのもグレイス / なんとありがたいことかグレイスは現れた / 私がそれを信じた時に
Through many dangers, toils and snares / We have already come / ‘Tis Grace has brought me safe thus far / And Grace will lead me home
幾多の苦難や誘惑を乗り越え / われらはここへたどり着いた / かくも遠くまで無事に導いたのはグレイス / 帰るべきところへ再び導いてくれるだろう
When we’ve been there ten thousand years / Bright shining as the sun / We’ve no less days to sing God’s praise / Than when we’d first begun
その地で1万年が過ぎゆきても / われらは太陽のように輝き / 神の恵みを讃え歌い続けるだろう / われらが歌い始めた時にもまして
「この歌にはむき出しの魂がたどり着ける『希望』がある。『希望』を見つけ出すのが難しい時代だからこそ歌い続ける」と、ニュージーランドの歌手ヘイリーは語っています。魂は自由になり、旅立つのだそうです。「I’ve packed, Ready to go」とジョン・ニュートンは教会で説教していたそうです。新年になると新しい旅が始まるような気持ちになるのは私だけではないと思います。受験や就職に挑戦する若者は、荒海に出て行くことになるかもしれませんが、屈することなく頑張ってほしい。
地震や豪雨、噴火などの災害により復興の途上にある地域にとっては、まさに『希望』こそ最も見失ってはならないものです。伊佐市も、南三陸町で働いている職員が3名います。9日には、正月の忙しい中にもかかわらず、南三陸町へ職員を派遣している九州地方の自治体への御礼を兼ねて、町長と総務課長が来市されます。この機会に”絆”をさらに深めていこうと思います。市民の皆様の”被災地(者)を忘れない心”が何にもまして支援になります。伊佐市は、今年も住みやすいまちを目指し取り組みを進めたいと思います。その第一歩は”優しさ”からです。お互いを思いやることができる市民の皆様に、コミュニティー活動やボランティア活動に積極的に参加いただくよう期待をしております。
今月の行事やイベントに少しふれておきます。3日に成人式をふれあいセンターで行いますが、今年の成人は平成6年4月2日から平成7年4月1日に生まれた323人です。消防の出初め式は
上旬から中旬にかけては新年会など新年特有の集まりもあるようです。下旬の24日夕方から25日の朝までは「氷の祭典アイスカービングin伊佐」で伊佐の冬を満喫していただき、同じく25日は、隼人・国分路で県地区対抗女子駅伝競走大会がありますので応援よろしくお願いします。
新年だからこそ、冬だからこそ存在感が際立つ伊佐です。皆様の新しい年が春に向かうがごとく、希望にあふれる年になりますように心から願いまして新年のご挨拶といたします。
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成人式終えて慰霊の震災忌 -新-
- こんな時には?