春の気配
2015年01月30日
”水温む”、”草青む”という季語が2月には似合っていると思うのですが、鶯の可愛い囀りもいいものです。都会のど真ん中で鶯の声を聞けるのが2月の東京出張の楽しみです。今までには雪の積もっていた年もありましたが、地下鉄赤坂見附駅を出た交番前の梅の木で、小さな鶯が忙しげに囀っているのを耳にします。多くの人が往来する場所ですが、なぜか不思議と鶯色の小さな鳥が目につくのです。ストレスの溜まる現代社会ではひとときの安らぎになるでしょう。私が早朝ウォーキングする羽月川沿いの堤防に生い茂る竹林の中で囀る鶯は、赤坂見附交番前とは違い姿を見せません。どちらの鶯にも良さがあるように思います。
人それぞれにいろんな早春の感じ方があると思います。花鳥風月で俳句を詠むと、季節を前へ前へと追っていきます。気持ちも前のめりになるので、健康や若さのためには良いのではないかと思っています。小・中・高生の”黄金の俳句コンクール”を4年前から開催し、青少年育成のひとつとして秋の青少年健全育成大会で表彰しています。1年間を通じて季節に敏感になり、日頃から題材を温めているようです。1月は、どうしても正月に関連した季語に関心が行きがちですが、2月は冬にも春にも気を使いながら深みのある情緒が詠めるのではないでしょうか。
早春を告げる鹿児島の代表的なイベントに”地区対抗女子駅伝”と”県下一周駅伝”があります。人口60万人の鹿児島地区から3万人弱の伊佐地区まで、人口規模では圧倒的に不利な地区も同じ条件で12地区が競います。女子は先月25日、第28回大会が霧島市で開催されました。最近の3年間は12位と苦しい走りが続いていましたが、今年は9位と7秒差の10位と健闘し、タイムも昨年より6分23秒も短縮して躍進賞を獲得しました。
男子もかつては8位と健闘した頃もありましたが、最近は厳しい状況の中にもかかわらず、チーム一丸となり年間を通じて練習に励んでいます。14日スタート、地元通過が16日の予定ですので、沿道を埋め尽くして大きな声援をよろしくお願いします。
新年度予算を審議していただく議会が今月からスタートします。地区広域の議会から伊佐市議会までいくつかの議会があります。伊佐市が中心となる広域議会は”一部事務組合議会”と呼ばれ、伊佐湧水消防組合、伊佐北姶良火葬場管理組合(ひしかり苑)、伊佐北姶良環境管理組合(未来館)、大口地方卸売市場管理組合の4議会が19日に伊佐市議会議事堂で議案審議されます。より広い広域議会の姶良伊佐地区介護保険組合議会は、霧島市役所で10日開催の予定です。伊佐市議会の招集は23日で、27日が議案への総括質疑となっています。3月に入って9~10日が一般質問、19日が最終本会議です。
東京や南三陸町、後期高齢者医療広域連合(鹿児島)や姶良伊佐地区介護保険組合(霧島市)で働いている伊佐市の職員にとっては残り2ヵ月となり、引き継ぎや残務など何かと気になるでしょう。それぞれがしっかり頑張ってくれたと思います。いくつかの反省はあるかもしれませんが、それなりの達成感があると思います。地方の小規模な市の職員が、市外で働く機会がこれほど多い自治体はないと思います。旧大口市時代に県や厚労省、福岡県中小企業経営者協会へ職員派遣をして以来続いている人事です。継続できているのも、これまでに経験した職員の実績や評価とそれに続くやる気のある職員、職場協力のお陰であると感謝しています。
高校生を元気づけることを地方創生のひとつと捉えています。昨年11月下旬、高校生が演じる舞台を沖縄に観に行き交流した市内高校生18名が、先月24日の”氷の祭典”のアトラクションで見事な沖縄組踊を披露してくれました。鳥肌が立つほどの感動でした。「沖縄での感動をみんなに伝えたい!」という思いから12月・1月と話し合いを重ね、練習に励み、本番で見事に演じて魅せました。若者の持つ可能性の大きさや成長の速さを感じずにはおれません。昨年11月、伊佐市は大口高校を支援する目的で、一定の基準の大学合格者へ奨励金を交付する施策を打ち出し、マスコミの話題になりました。センター試験からいよいよ受験本番、合格の朗報へと時は進みます。体調管理をしっかりしながら、全力を尽くしてほしいと願っています。
今月の挨拶がホームページにアップされた1日は、私が18歳の時に京都で出会った従兄の浩一さんに会いに行っています。人生は、どこかで自分の人生を決定づけるような出会いがあります。私にとっては、現在介護施設に入所している浩一さんがその一人であることは間違いありません。高校生がいろんなことに挑戦して、自分の才能や適性、得意なことを見つけ出すことができるような支援をしていきたいと思っています。固い梅の蕾が幾度か来る寒の戻りを経験しながら、凛とした花を咲かせます。組踊で、駅伝で、受験で見せた彼らのエネルギーと、伊佐市が連携(コラボレーション)できる仕組みを新年度へ向けて考えていきたいと思います。伊佐市ファンの皆様からの提言をお待ちしています。残る寒さに油断しないでお過ごしください。 新拝
囀りの幼き鶯練習中
蹴球に集まる少年芝青む
梅一輪残る寒さを惜しむよに
桃色の襷つなぎて春になる
手作りのチョコに告白キスマーク -新-
- こんな時には?