さぁ!新年度スタートです。
2015年04月01日
’♪4月になれば彼女は’をご存じの方は団塊世代前後の方々と思いますが、S&G(サイモン&ガーファンクル)のアルバム「サウンドオブサイレンス」の中の一曲で、映画「卒業」にも使われました。この時期になると、タイトルに引かれて思い出す歌のひとつです。この曲は、恋心の移ろいを歌っていてApril come she will・・と始まり、5月に安定し、6月に心変わり、7月に飛び立ってしまい、8月には記憶から消えるほどになり、9月ではすでにそれも思い出になってしまうという歌詞です。それほど4月・Aprilという響きには心浮き立つものがあります。恋愛の始まりは純粋なまでにみずみずしいのと同じように、私たちの新年度のスタートも新鮮な『氣』に満ちています。
先月は、例年であれば卒業という別れの時期でセンチメンタルな気持ちになるのですが、今年は三つの中学校の閉校式が重なったこともあり、さらに寂しい気持ちでした。それぞれ三者三様の「らしさ」溢れる式典や集いで、多くの同窓生や地域の方々を始め関係者にご出席していただき、記憶に残る思い出深い閉校式になりました。この機会に同窓会を開催された学年がいくつもありましたし、彼岸の墓参りを兼ねて帰省した方々もおられました。閉校式は’終わり’ではなく、明日に向かってスタートする’けじめ’である、という実感を強く持つことができました。生徒は、別れの歌を歌いながらも明日へと飛び立つ輝きを瞳の中に見せていました。最後の校歌斉唱は、永遠の母校の校歌であるばかりでなく、誇り高き旅立ちの歌に聴こえました。
新年度予算は三月議会において議決いただき、先月25日に開催された臨時議会では、さっそく補正予算をお願いしました。この補正予算は、政府が打ち出す地方創生の予算が、地方議会日程に関係なく後追いで自治体へ通知されるためです。国もアドバルーンの打ち上げはしましたが、予算確定と地方議会の日程が整合しないケースが出てきています。スピード感のある時代に、次々と確定していくもの(事業)をスピーディーに実行して行くことの難しさを感じます。企業のように株主総会で承認されれば是と見なす運営(経営)ではなく、議会での承認をいただいてから事業に取り掛かりますので、後で有利な資金調達が提示されれば、議会で再度協議いただかなければ前へ進めません。
伊佐市では地方創生へ向けての子育て支援として、18歳までの兄弟姉妹が3人以上であれば、3人目からの保育料を所得制限無しに無料にします。全国では福井県が実施していますが、市町村単位では全国初の施策になります。子育て支援にはいろんな施策がありますが、この3人目からの無料化と発達障害などの療育環境の充実、高校生の進学支援や高校生が企画する活動への支援が伊佐市の特徴です。子ども医療費を国の基準を超えて無料にするように求める意見もありますが、全国のデータを分析してみますと、必ずしも出生率アップにはつながっていないようです。優先順位として、私たちは小児科医や産婦人科医の確保のための支援、保育料補助、障がい児(者)や保護者への支援、ワクチン接種や不妊治療などの先駆的な取り組みを行ってきました。限りある財源の中で、今後も選択と集中をしっかり考えて効果的な施策を行ってまいります。
今年の中学校の入学式は、特別な思いで4月6日を迎えることになりました。それは旧三中学校が一つとなり、大口中央中学校として開校するからです。生徒一人一人の気持は、期待と不安が交錯しているでしょう。新一年生だけでなく、全ての生徒が初めての経験をすることになります。制服は、1年前からそれぞれの旧中学校で統一したものを着用し、合同のイベントもいくつか取り組みました。若い感性で新しい学校を創造していく生徒と、指導する教職員へ大きな期待を寄せています。それぞれの良さを出し合い、相乗効果を高めていただきたいと思います。濵里忠宣先生の作詞、藤尾清信先生の作曲による校歌『十五の旅路』での新しい母校のスタートです。
7日に大口高校、伊佐農林高校、大口明光学園高等部の入学式、8日が医師会立准看護学校の入学式が行われます。昨年末から、大口高校の進学支援についてのマスコミ報道により、地方の過疎化が進む地域での高校存続に注目が集まっています。そもそも地方創生は、若者がいなくなれば成り立ちません。鹿児島県でも鹿児島市や拠点的な都市に高校生が集中することで、ますます周辺部の高校は生徒減少する皮肉な結果になります。この入学式をスタートに、1年間を通して高校生や若者との関わりを強めたいと思います。学内での勉強や部活動、学外での住民や社会とのふれあいを体験しながら、たくましく育つ若者を支援したいと思います。
新年度が始まり、いち早く市民の皆様へ行政説明会をしなければなりません。今年度も4箇所で行います。9日文化会館、10日菱刈環境改善センター、13日山野基幹集落センター、14日ふれあいセンターとなっています。自治会長さんをはじめ、関係者の皆様にはお忙しいところ大変お世話になります。よろしくお願いします。4月は比較的出張が少ないのですが、16日から18日にかけて、中部・関西方面の農産物市場販売促進へ出かけます。19日は、京セラドーム大阪で関西かごしまファンデーが開催されます。ふるさと会の皆様をはじめ、多くの鹿児島・伊佐ファンの皆様にお会いできることを楽しみにしています。(新)
眉若き教師桜門の前に立つ
新しき風吹く校舎花吹雪
ティーショット青むフェアウェイ楽しみて
賑わいの過ぎて春愁一人部屋
誘われて歩く小径の木々芽吹く -新-
- こんな時には?