地方創生~若者への期待~
2015年09月30日
散歩道のコスモスが風に揺れている。日の出も少しずつ遅くなるので、参拝する郡山八幡神社に陽が差すのも遅くなる。静寂の中に大鈴を鳴らし、柏手を打つ。境内があまり明るくないほうが”祈り”としてはしっくりくる。しかしながらよく考えてみると、今月は「神無月」、神様はこの神社にはおられないかもしれない。「神在月」の出雲大社は、さぞかし騒がしいことだろう。神様が郡山八幡神社にご不在なら、なおさら留守中を難の無きよう、祈り・守らなければならない。私の朝の習慣は、以前にもお伝えしたように思いますが、4時過ぎに起床して「NHKラジオ深夜便」を聞きながら朝食の準備~朝食、5時半過ぎからウォーキングです。
歩き始めて、まず手を合わすのが明治42年建立の水神様です。この碑は水路の完成を記念した水神様で、当時の村役場から2㎞もあるのどかなこの集落まで、水路が通じたことに対する人々の喜びや感謝の気持ちが伝わってきます。祖父が村会議員を務めていた31歳の頃と思われるので、”祈り”の中に現在の私自身が重なってしまいます。さらに30分ほど歩いて、郡山八幡神社で記帳し、鳥居や仁王様(阿・云像)、御神木や大鈴などに手を合わせます。境内で体操やストレッチを行い、ここで15分ほど過ごします。その後、田園風景を眺めながら水神様や田の神様など5か所ほど拝みながらの1時間余りは、まさに’心地乾浄’(菜根譚)の気持ちです。
8月末の台風15号は、今までに経験のない強い”風台風”でした。各地で倒木の大きな被害がありましたが、郡山八幡神社も例外ではありませんでした。皆さんと後片付けをしている時に、今年の私の誕生日(1月6日)に記した’心地乾浄’の絵馬を偶然見つけました。新春の「広報 いさ」の巻頭言も’心地乾浄’でしたので、今年度が6ヶ月経過し、2015年も残すところ3ヶ月、しっかり気を引き締めて危機管理や市政運営にあたることを、改めて心に誓うことでした。伊佐平野の稲刈りが始まっていますが、11日の市民体育大会後に刈り取りが加速して、11月中旬までの1ヶ月でほぼ終了することになります。作業の安全と豊作を祈りたいと思います。
今年の市民体育大会(11日)は、初めての試みとして高校生が集団演技とダンスで参加します。開会式直後のパフォーマンスとして、大口高校2年生全員による集団演技が披露され、昼食時間には伊佐スタイルジュニア、”ちむどん(昨年の平田’若者’塾参加の市内三高校の生徒たち)”のダンスも披露されます。午前中最後の中高生リレーには、大口高2チーム、伊佐農林高2チーム、明光中・高各1チームが初めて参加します。さらに、今年から放送係や用具係などの大会役員にも高校生が参画します。昨年の大口高校への支援が契機となり、市内の高校や准看護学校への支援を地方創生の中心に考えていますので、今年の市民体育大会は未来への扉が拓くような予感がします。
現在、伊佐市が策定作業を行なっている「伊佐市まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、今後の市の活性化を図るために定めるものです。この検討においては、将来の伊佐市を担う若い世代の感覚や意見が重要なものと思います。私は、高校生の積極的な地域づくり活動を含めた若い世代の活躍が、地方創生の大きな原動力になると期待しています。9日には、伊佐市の人口や経済についての現状分析・将来推計を踏まえ、市内の高校生がこれらのデータをもとにして『伊佐の将来』を考えるワークショップを開催いたします。伊佐市の地方創生に関わっていただいている「日経BP社」にも加わっていただき、大口高校生・伊佐農林高校生が文化会館小ホール、大口明光学園高等部の生徒さんは学園内教室で行います。
大口明光学園高等学校では、国の「地方創生政策アイデアコンテスト」への参加を検討されており、その一環として授業に組み込みたいとのことです。とても素晴らしいことだと思います。三校とも今回のワークショップを踏まえ、数回のワークショップを開催しますが、今後も地方創生総合戦略策定作業に関わっていただきたいと思っています。伊佐市医師会立准看護学校の戴帽式も16日にふれあいセンターで予定されています。今後の医療・介護を担う大切な人材です。戴帽式直後から本格的な看護実践が始まり、専門職としての”看護”を意識されることと思います。一人前になるにはいろんな困難や試練がありますが、研鑽を積みながら成長してくれることを期待しています。
若者への期待で今月の挨拶はいっぱいになりましたが、他にもお伝えする大切なことがいくつかあります。9日に南三陸町より佐藤町長が来市され、南三陸町と伊佐市の防災協定を結ぶ予定です。これにより支援の絆がいっそう強くなります。伊佐市老人クラブ連合会のねんりんスポーツ大会が、8日に総合体育館で行われます。いつまでも健康年齢を伸ばし、『健幸』なアクティブシニアを目指しましょう。24日に伊佐市青少年健全育成大会を文化会館で行い、28日は障がい者ふれあいレクリエーション大会を総合体育館で行います。それぞれの大会の意義深さを十分に理解することが住みやすいまちになる鍵となります。
25日ふれあいセンターで開催される伊佐市社会福祉大会のご案内をします。福祉への理解を深め、住みやすいまちづくりのために開催します。福祉関係功労者の表彰や小中高校生の福祉作文の発表などに続いて、毎年90分ほどの講演を10時から行っていただいています。今年は私の希望をお聞きいただき、鹿児島市の南風病院長の福永秀敏先生にお願いしました。筋ジストロフィーなど難病の治療研究の第一人者でもあり、南九州病院長として長くお勤めになった先生です。伊佐にもお知り合いが多く、お会いできることを皆さんが楽しみにしておられます。
10月は食や実りの秋にふさわしく、4日には長く休業していました夢さくら館がリニューアルオープンします。(株)カミチクが指定管理者として運営して参りますが、名称を「伊佐牧場 夢さくら館」としてチーズや乳製品、農林畜産物等を加工・販売して参ります。秋の行楽ドライブは、爽やかな伊佐路にお越しいただき、その際はぜひ「伊佐牧場 夢さくら館」にお立ち寄りください。神様のお留守の間に美味しいものをいっぱい食べましょう。
コスモスの迷路に子等のかくれんぼ
稲刈りの畦におにぎり一家して
応援の声をからして体育祭
組々の揃いて演舞体育祭
神在りの月に守られ空の旅
機内誌にうとうと眠る最終便 -新ー
- こんな時には?