♪蛍たちが踊りだし・・♪
2016年06月01日
♪ 輝く星空に 蛍たちが踊りだし
大きな夢 胸に抱き 明日に向かってゆく
流れる雲 凛とした花 川内川の 水清く
美しい ふるさと われらの 伊佐 ♪
伊佐の子どもたちが作った伊佐市歌2番の歌詞です。’蛍たちが踊りだし・・’まさにその季節になりました。今年は少し蛍が遅いような気もしますが、そろそろ疎水や山陰に乱舞する蛍の群を見ることができるでしょう。平成18年の大水害の時にほとんどの幼虫が流され、その後数年間は蛍の数も少なくなっていましたが、次第に回復してきましたので楽しみです。18年災害から10年経過しましたが、災害は忘れたころにやってくると言われます。災害(豪雨)に注意して頂き、早めに安全な場所に避難してください。
水田の様子も日ごとに変わりゆくのが今月の伊佐平野の特徴です。先月に種蒔きが各農家では行われ、天気のぐあいを勘に取りながら散水を欠かせないのが育苗です。’苗半作’と言われるぐらい、良い苗をつくることで秋の収穫の出来具合の半分を握ります。10ha以上の稲作をする農家では先々月から何回かに分けて育苗に入り、30ha以上の大規模農家ではすでに先月から田植えも始まっています。南九州以外は5月には田植えは終わるのですが、伊佐は6月中旬以降に集中します。伊佐平野に元気な高齢者の姿を見かけるのもこの時期です。
田植えのできる水田にするには何回も耕します。最初は牧草(イタリアン)を刈り取ったばかりの青っぽい田を耕し、荒い耕しで土が茶色になり、次に細かく耕すことで黒土に変わります。それに水を張る(溜める)と、空や山を映す鏡のような水田になります。畦の草払いは一苦労ですが、最近では様々な農業機械で労力を軽減する工夫がなされるようになりました。大規模農家はこのような機械化を図り、規模を拡大しなければ米価が上がらない中では経営が難しくなります。
飼料米の作付を推進していますが、美味しい伊佐米の人気が続く中では思うように面積拡大しません。TPPで合意された輸入米は備蓄に回されますが、少子高齢化社会での消費量は減少していくので、国産米の需給のバランスを保つためにも飼料米を農家自らが取り組む必要があります。個人的に販売の工夫や営業をしながら高値で取引できる農業経営者もいらしゃいますが、地域的な集合体としてはJAや民間などが飼料工場をつくることで、新しい稲作農業経営のチャンスになるのではないかと思うのです。
6月なので水田の話題が中心になりましたが、水田の牧草刈り取りも順調に終了しました。6日と7日の二日間の子牛のセリ市を楽しみにしています、市場値は昨年の5月比較で約20%高、高値で安定しています。2500ヘクタールの伊佐の水田をフルに利用した稲作と畜産は、魅力ある農業だと思います。美味しい伊佐米、牧草、飼料米と鹿児島県を代表する飼料工場誘致などを組み合わせると、TPPの影響に関わらず小さくともきらりと光る伊佐の農業が実現できると思います。10日に農業公社の総会、18日に日本フードパッカー(株)畜魂慰霊法要も行われます。
今月は紫陽花の蕾(ガク)から七色変化の花に変わる様を楽しむのも一興です。私は唐津市相内の富永様から10数年前にいただいた数種類の紫陽花を、昨年の花が終わってから大胆に剪定したので、とても楽しみにしています。出張が多いので、帰る度に紫陽花の様子が変わるのではないかと思います。全国市長会へ7日・8日、大口高校東京支部同窓会へ11日、同関西支部同窓会へ18日、中部・近畿方面の野菜市場販売促進へ20日から22日まで行きます。副市長が喜界町しま興し祭りに24日・25日参加します。
大口高校の文化祭が19日に開催されます。三つの地元高校の振興を地方創生として取り組んでいます。多くの市民の皆さんのご来場をお待ちしています。グッドタイミングとして今月号の新潮社発刊の『新潮45』に高校振興について私の考えが紹介されていますので、お読みいただければ幸甚に存じます。『新潮45』の編集長でもある三重博一様の取材でした。大口高校から早稲田大へ進学された昭和57年卒の同窓生です。同じく伊佐の高校(地域)振興について触れた本があります。講談社現代新書から4月20日一刷発行の『下り坂をそろそろと下る』(平田オリザ著)です。114ページから119ページに紹介されています。
県境を接した熊本県では震災の対応に追われている日々です。隣県だけに知人や親戚も多いと思います、自治体としても個人としても支援をして行こうと思います。高速道路や新幹線も暫定的な復旧の中での利用になっています、グリーンツーリズムや修学旅行、観光や物流の影響が伊佐市にも及んでいます。一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。
麦秋の雨に追われし空を見る
伊佐富士の映る水田や梅雨晴れ間
宙返りツバメ遊びて虫を捕る
紫陽花を描くひとりの部屋静か
雨の日はショパンのピアノ私小説 -新-
- こんな時には?