“日脚伸ぶ”
2017年01月31日
“日脚伸ぶ”という季語が二月の始まりには最も相応しいのではないでしょうか。早朝ウォーキング途中の郡山八幡神社で日が明け出し、鳥神山に入いる夕日はだいぶ遅くなりました。ゴルフの大好きな人にとっては日没サスペンデッドを気にしなくてもよくなりました。俳句の世界では如月は春の始まりになります。立春がそうです。4日の立春の前日が節分ということになります。「鬼は外、福は内」と近くの保育園の子どもたちの声が聞こえます。幼い子どもたちの無垢で元気な声に春の訪れを感じます。先日のNHK番組「ためしてガッテン」で落花生が健康にとっても良いと紹介されましたので、今年の撒かれた豆(殻つき落花生)は鬼も福も食べようかなと思っています(笑)
今年の冬は例年のように-6℃前後の冷え込みはあったものの、比較的過ごしやすかったと思います。これから春の大雪もないことはないですが、極寒の雪と違って春の雪は融けるのが速いことでしょう。雪が融けると水になるのですが、春になると書けば粋な答えになるでしょうか。先月下旬に種蒔きされたタバコもハウスの中で芽を出し始めました。植え付ける農地の畝にもビニールマルチが張られ、光り輝いています。周辺の農地もトラクターで天地返しが始まりました。天地返しで土を空気や太陽や霜に晒すことにより、病害虫予防になりミネラルの多い土壌へと変わっていきます。
米の減反政策が来年度(平成30年)から廃止され、生産量(作付面積)が自由になります。伊佐米が美味しいことは今ではよく知られていますので、上手に比較的高い値で販売している農家もあります。食用のお米が市場に溢れて全国的に相場が下がった場合でも、比較的高値で一定の顧客に販売出来る農家は限られています。農林水産省は食用米の生産量が増えて需給のバランスが崩れ、相場値が下落して、経営が成り立たなくなることを心配しています。それを避けるために食用に代えて畜産用の飼料米やWCS(稲発酵粗飼料)を農家に薦めています。農地が荒れないように有効利用されることは、ダム(保水)機能を果たす農地保全としても大切なことです。
農地や農業についての話題が2月になると多くなるのも、生活の中に春の始まりを感じるからです。”日脚伸ぶ”、心も体も春の動きになってきます。12月半ばから先月まではインフルエンザの影響もあって、習慣としていた水泳も休んでいましたが、今月からは本格的に元の習慣を取り戻そうと思います。風邪に十分気をつけながら、走る練習を一時も中断することができないのが駅伝選手です。女子駅伝と県下一周市郡対抗駅伝競走大会の選手の皆さんは陸上競技場のトラックを中心に、寒い夜も小雨の時も練習を続けていました。
地区対抗女子駅伝競走大会は先月29日に行われ、伊佐チームは11位でしたがママ選手を中心に頑張ってくれました。男子駅伝は18日に1日目がスタートして、地元通過が20日(月曜日)になります。西太良コミュニティー中継所を12時26分、伊佐市役所中継所12時55分、湯之尾中継所を13時33分、まさに伊佐を横断・縦断して駆け抜けます。彼らの熱い走りに大きな声援を贈ってください。50万都市や複数の自治体で構成されたチームに比較すれば、僅か27,000人余りの1市で作るチームにとってはハンディが大きいのです。選手層の薄さをどこにも負けないチームワークで頑張っています。皆様の声援を力にかえて5日間を頑張れると思います。
2月は来月の本格的な新年度予算審議の前月でもありますので、周辺自治体と広域で取り組む事業の、それぞれの一部事務組合議会も行われます。姶良伊佐地区介護保険組合議会が6日に霧島市役所であります。火葬場、未来館、市場、消防が16日に伊佐市役所での議会となります。28年度最終補正予算と29年度予算の議会招集日が24日ということで、いよいよ新年度への鼓動を感じる季節になりました。5日午前中に三反園知事との『知事と語ろう車座対話』も伊佐で予定されています。伊佐の課題や未来についてお伝えしたいと思っています。市長・議員との対話と、一般市民(各団体より25名)との対話が別々に行われる予定です。
2月も下旬になりますと、来月の春分の日へ向けて昼間と夜の時間差が短くなります。”日脚伸ぶ”よりもっと積極的な春への季語、”春隣り”とか”水温む”とかになるでしょう。寒の戻りやなごり雪を幾度か経ながら本格的な春へ向かいます。健康管理などしっかりしていただき、風邪などに気をつけてください。
風雪に耐えし田の神春を待つ
頬撫でる風に残る寒さかな
鶯のさえずり歌にはまだ遠し
ほろ苦き遠き思い出ふきのとう
日脚伸ぶ家路を急ぐこともなく
駅伝の襷はピンク伊佐は春 -新鶏-
- こんな時には?