新しい出会い
2017年04月01日
4月になればそれぞれに新しい世界が始まります。ドヴォルザークの”新世界より”はクラシック音楽では私の一番好きな曲です。第二楽章の’家路’があまりにも有名で、耳馴染んでいる人が多いと思います。彼がアメリカから祖国ボヘミアへの望郷の気持を楽曲にしたものです。ビートルズの’イエスタディ’とともに、’家路’も夕方のチャイムに使っている自治体や団体・会社も多いようです。年度始まりの4月を終わりのチャイムにしてしまいそうで申し訳ありません(笑)。”♪新世界より”はまさにその名にふさわしく、第一楽章、第三・四楽章とも力強く、勢いのある楽曲です。体中にエネルギーが満ち溢れてきます。第二楽章は4月で言えば’春愁’みたいなものでしょうか。
聴くだけなら私は音楽が大好きで、クラシックからジャズ、ポップスと若いころから馴染んできました。私の青春時代はLPレコード全盛の頃でした。お気に入りのレコードジャケットを部屋に飾り、インテリアとしても洒落たものでした。時間的な余裕もあったと思いますが、好きな曲だけを選んでオムニバス的に聴くことより、LP(現代ではCD)を一曲目から最後の曲までを順番に通して聴いたものです。特にジャズはそういうLPを名盤と称していました。マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンなどそうでした。ブルーノートとかプレスティッジなどレコードレーベルにこだわっていました。
ビートルズのベスト盤もいいのですがオリジナルLP(CD)で聴き直すこともお薦めしたいです。サイモン&ガーファンクルのお薦めLPは”明日に架ける橋”でしょう。’コンドルは飛んでいく”いとしのセシリア”ボクサー”ニューヨークの少年”バイ・バイ・ラブ”ソング・フォー・ジ・アスキング’(他4曲)の11曲を通して聴いてみてください。日本のアーティストでも吉田拓郎や井上陽水はそうかもしれません。ベスト盤やオムニバス盤でファンになった方もいるでしょうが、陽水さんのデビューから3枚のLP(CD)はマイルスやビートルズ、S&Gの”明日に架ける橋”と同じような聴き方をお薦めします。
昨年、一昨年と4月のホームページ市長挨拶の書き出しは、S&Gの’四月になれば彼女は(April come she will)’でした。この5年間で3回も使っていましたので、やはり新年度のスタートは今年も音楽の話題から入りました。特に通して聴けるLP(CD)を1年間の私たちの生活や活動、気持の変化と合わせて考えると面白いかなと思います。先月はすべてのそれぞれの学校の卒業式で寂しい思いをしましたが、今月は入学式で期待に胸ふくらます喜びを感じることでしょう。退職や転勤でお別れした友に代わって新しい人々との出会いにワクワクします。
さっそく4日には転入教職員の着任式が菱刈環境改善センターで行われます。伊佐の青少年教育のために大きな力になる方々です。よろしくお願いします。入学式は伊佐市医師会立准看護学校が5日にふれあいセンター、小・中学校が6日、公立高校が7日、明光学園が8日と連続して行われます。期待とちょっぴり不安もある中での新しいスタートです。保育園や幼稚園では最年長組だった子どもたちが、小学校では最年少組の1年生としてスタートです。中学も高校も同じことです。同じ人間が環境の変化で違うように見えるので不思議です。絶対と相対の違いでしょうか。
2日、9日の日曜日は花見で大賑わいが予想されます。忠元公園や曽木の滝公園をはじめ多くの桜スポットで賑わうでしょう。9日は菱刈鉱山グランドで山神祭も開催されます。多くの自治会からもご案内をいただいていますが、お訪ねできるのは一部になってしまいます。代理を出席させるところもありますのでご了承ください。10日から13日までの各校区への新年度行政説明会を終え、16日の関西かごしまファンデーに行く予定です。
田園文化が息づく伊佐の4月は身も心もリフレッシュできるすばらしい季節となります。花冷えも伊佐ならではです。葉桜から新緑の季節への移ろいもみずみずしく、四方の山々に目線を届けていただくと、なおいっそうの風情があるでしょう。皆様の新世界が大きく拓けることをお祈りいたします。
老桜の今年も迎ゆ一年生
鴬の上手くなりたる二重奏
春風に七色変化シャボン玉
新しき街に出会いの春うらら
恋しさを酒に浮かべて花に酔う
会えぬまま過ぎゆく時を惜しむ春 -新鶏-
- こんな時には?