災害の無いことを祈って
2017年07月01日
市長室に掛けてある、自然写真家ユニットうみまーるの高松明日香様から毎年贈られてくる”OKINAWA海と空の出会う場所”のカレンダーをめくると、そこには青い海が広がっています。海のない伊佐市からは別世界に見えます。どこまでも続く青い海の解放感に浸りながら、今年も半年経ったことを実感します。先月梅雨に入ってから2週間ほどは雨が降らず空梅雨の気配でしたが、その後は少しずつ梅雨空となりました。梅雨明けを言うには気が早いのですが、例年通り15日過ぎには期待したいところです。近年の雨の降り方は局地的となり、一ヶ月の雨量が1~2日で降ったり、また数日間で年間雨量の半分以上となる場合もあります。くれぐれも注意が必要です。
過去の例をあげても、豪雨による災害はこの7月に集中しています。平成5(1993)年8月6日鹿児島8.6豪雨(鹿児島8.6水害)、平成9(1997)年7月10日に出水市針原地区土石流災害、平成15(2003)年7月20日水俣市宝川内地区の土石流災害、平成18(2006)年7月19~23日鹿児島県北部豪雨災害など、この24年間で大きな豪雨災害や土石流災害が伊佐市周辺で4回も起きています。特に18年の豪雨は伊佐市とさつま町の被害が大きく、激甚災害の指定を受け曽木の滝分水路新設や鶴田ダム大規模改修等々が行われました。このような河川改修により、平成23年豪雨をはじめ被害最小化へ効果を発揮しています。
災害に対する対応は、その後、東日本大震災や熊本地震などが続いたこともあり、私たち首長の危機管理能力のレベルアップや、住民の避難を最優先する対策が重要になりました。天災は忘れた頃にやってくると言われますが、18年豪雨から11年目になり今年の梅雨のように空梅雨を思わせるような時は特に警戒が必要です。地震は突然やってきますが、豪雨や台風はある程度予測がつきますので、早めに安全な場所へ避難することをお願いします。特に高齢者や障碍者への配慮を私たちは心がけていますが、それぞれの自治会やお隣組などでの気配りもよろしくお願いします。
海のない伊佐市ですが、心地よい風が田植えの終わった伊佐平野を渡っていく様は、まるで緑の海に小波が立っているようです。そこには早めに植えて勢いづいた田圃から、植えたばかりの頼りない苗まで様々ですが、深呼吸をしたくなるような美しさを感じます。それぞれの多くの田圃は田植え作業を終え、これからは水管理や病害虫予防の観察が朝夕の日課になると思います。命が息づく伊佐平野がこれから秋の収穫まで続きます。心の底から災害のないことを祈ります。
今月の私と副市長の出張や予定、伊佐市の行事などについてお知らせします。
1日は伊佐市と山と海の交流をしている阿久根大島公園海水浴場海開きに副市長が参加し、私は2日に東京での日本産婦人科医会「第45回全国献金担当者連絡会」で少しお話をさせていただきます。伊佐市は故遠矢喜栄先生の提唱された’おぎゃー献金’発祥の町ということでご案内をいただきました。12日に九州地方整備局合同要望会へ副市長が出張し、その後19日に川内川上流河川改修期成会として私が中央要望のため東京出張を行います。
7月は梅雨の期間を含みますが、夏祭りをはじめ野外での催しが多くなります。菱刈がらっぱパークゴルフ大会が7日、伊佐市保護司会グラウンドゴルフスポーツ大会が忠元公園で15日開催です。同じく15日は郡山八幡神社や湯之尾神社の六月灯も楽しみです。下旬にかけては、消防団球技大会を23日に菱刈農村公園で行います。市老人クラブのグラウンドゴルフ大会を25日に忠元公園で開催、27日は老人ホーム敬寿園の納涼大会、29日は市夏祭りパレードを午後に行い、夜は夏祭り市民総手踊りで盛り上がります。また忠元公園では夏休み恒例イベントの'ちびっこのりだー’が29日、伊佐ハーフリレーマラソンが30日に行われます。
野外の催しが多いので梅雨明けから夏休みへといい天気が続いてほしいです。文化行事としても大口高校文化祭が9日、牛深ハイヤ踊り保存会等を招いて夏の芸能祭が市文化協会の主催で16日に文化会館で行われます。翌日17日には活力ある中高連携支援として、中高生連携推進事業吹奏楽合同発表会を文化会館で開催します。いずれも未来を予見させて育つ若者の姿です。お待ちしていますので、ぜひご覧ください。30日は将来の伊佐市の主役となる人材のために、また伊佐市のすばらしい企業をもっと知ってほしいという願いも含めて、今年初めての試みとして高校生のための合同企業説明会を元気こころ館で開催します。
梅雨が明けて長い夏休みが始まります。豊かな自然と人情の伊佐市を旅してみませんか。おもてなしの心でお待ちしています。
注)本文中において「障碍」と表記していますが、常用漢字においては「障害」となります。
私は「障碍」とは人が困難に直面していることを示す言葉であると考え使用していますのでご理解ください。
カタツムリきみのペースでいいんだよ
青田風胸の底まで波立たせ
逝きし友六月灯に帰り来ぬ
賑わいは路地裏までも六月灯
出番だよ舞台は祭りの渦の中
シークイーン今年も君が主役だね -新鶏ー
- こんな時には?