「感謝と御礼」
2017年12月01日
今年もいよいよ最後の月”師走”となりました。一年を振り返る余裕もなく慌ただしく一ヶ月が過ぎて行くような気がします。年賀状、忘年会、大掃除など他の月にはない一年の締めくくりの用件がいくつもあります。気持だけが前のめりになり、現実にはいっこうに進まないという人もいるでしょう。伊佐の田園風景は”冬ざれて”という表現がピタッときます。さすがに気温も下がり、霜に覆われる朝が多くなりました。野蒜などヒガンバナ科の多年草のように、球根を持つ植物は霜などの寒さには強いですが、多くの野草はいっせいに枯れます。木々も落葉し、冬ざれた伊佐盆地となります。
冬至を中心に昼夜の長さの差が最大限になりますが、今月上旬はすでに17時過ぎには日の入りとなります。日の出が最も遅くなるのは来月上旬ですが、日の入りはしだいに遅くなっていくので、生活の感覚としては前向きになるようです。いずれにしても、冬至が過ぎると気持はすでに明日へ向かっていると言っていいでしょう。特に最後の一週間は慌ただしく、気がついた時には新年を迎えていたと思うほど早く過ぎるのではないでしょうか。”師走”は文字が表わしている通りですので、交通事故や作業中の怪我などにくれぐれも気をつけてください。
伊佐市は12月1日から合併10年目に入りました。昨年の選挙で再び市民の皆様の信任をいただき、ただただ真っ直ぐに真面目に一所懸命に、この一年間の市政運営に取り組んでまいりました。日頃から職員の資質の向上にも努めてまいりましたけれども、なかには十分でないところがあり、ご迷惑をかけたと思います。自己反省と同時に同じようなことが再発しないように教育研修を徹底してまいります。12月は華やかなイベントで忙しいということはないので、職場でしっかりとチームや己を見つめ直し、それを前向きに昇華させたいと思っています。
現在、市では来年度の予算編成について、財政課を中心に各課連携して取組んでいます。一人一人が己の資質や能力を向上させ、それぞれの課や係がチームとして一体感を持ち、時代に即した必要な事務事業を見極め、効率的な行政運営を目指します。行財政課題や市民の皆様の要請に応えて行くために、市民の皆様とのコミュニケーション力を上げていきます。行政は法律を基にして業務を進めるため、市民の皆様に分かりにくい場合もあります。しかし、伝わらなければ何にもならないのですから、わかりやすい表現や言葉に置き換え、なおかつ誤解や拡大解釈をなさらないようにお願いしながら進めなければなりません。決して自己満足型や唯我独尊的な職員にならないように、研修や指導を徹底してまいります。市民の皆様からのご指導もよろしくお願いします。
今月の県外への出張は、2日の熊本市での熊本伊佐会と、24日に国道447号期成会として、トンネル掘削を含む整備について宮崎県庁への要望を予定しています。議会本会議は1日が招集日で、一般質問が5日・7日・8日、総括質疑や委員会審議を経て22日の最終本会議で終わることになります。最終本会議前の18日から20日までは年末恒例になっている市内の企業訪問を予定しています。各企業には雇用の確保や法人税など市活性化の原動力を担っていただいています。
ここで週末ごとのイベントを紹介します。3日(日曜日)は校区対抗の伊佐市ふれあい駅伝競走大会が沿道の声援を受けながらタスキを繋ぎます。10日の午前中は南日本10km通信競争大会・伊佐地区ロードレース・ジョギング大会を陸上競技場周辺で行い、午後からは文化会館に於いて13時より、伊佐市郷土芸能の祭典を行います。
次の日曜日17日は文化会館に於いて’いさのおんがくたい’主催による「おんがくの種まきコンサート」を<響け!ハーモニー>と題して、鹿児島大学男声合唱団フロイデ・コールOBの皆さんと地元コーラスグループの歌声が響き合いますので是非お越しください。
今月に入るとクリスマスの雰囲気をいたるところで感じます。16日(土曜日)に大口図書館で10時よりクリスマスおはなし会、23日(土曜日・天皇誕生日)に菱刈図書館でクリスマス親子ふれあい映画会&おはなし会が行われます。親子友達ご一緒の楽しいひとときになると思いますので気楽にご参加ください。翌日24日のクリスマスイブは、文化会館にて市内の小・中・高校生有志により結成された”チームちむどん”出演による現代版組踊『鬼武蔵TADAMOTO忠元』が開催されます。青少年の力強い歌と踊りにご期待ください。
伊佐の12月は冷え込みもしだいに増し、雪と見紛う霜の朝もたびたびで
す。小雪のちらつく日も中旬以降はあるかもしれません。川内川の本流・支流周辺は深い霧に包まれます。これらを借景にしての霧島連山からの日の出の美しさは一幅の絵になります。澄みきった夜空に輝く星の数々や、漆黒の夜明け前の山並みが徐々に色がついていく様は心から魅せられてしまいます。
平成29年(2017年)がまもなく終わろうとしています。私の拙い毎月の’市長挨拶’をご笑読いただき、この一年間の市政運営にもご協力いただいた皆様に御礼・感謝申し上げます。来年も一所懸命努めてまいりますのでよろしくお願いします。皆様のご多幸をお祈りしつつ、来年もきっと良い年になりますように願いながらペンを置きたいと思います。ありがとうございました。
帰る日を待ちわぶ部屋のポインセチア
日向ぼこ母も子猫も眠りおり
イントロでわかる定番クリスマスイブ
さよならが最後の記憶トレンチコート
旅の空帰れぬままに去年今年 -新鶏-
【本の紹介】
12月1日に新潮社から、伊佐市出身の偉大な作家「海音寺潮五郎」先生の作品である『江戸開城』が復刊します。この発売日が、ちょうど先生の没後40年にあたり、新潮社はこのことを機に『江戸開城』と『西郷と大久保』のカバーの装画を、伊佐市出身の「井上雄彦」さんへ依頼され、夢のコラボが実現したようです。
是非、ご覧ください。皆さんが、海音寺先生の作品に親しんでくださることを願っています。
- こんな時には?