「春の便り」
2018年03月01日
今年の冬は雪も降る厳しい寒さでしたので、3月の声を聞くと待ちわびた春がやっと来たなぁ~という気持ちです。「梅は咲いた、桜はまだかぁ~」と声に出したいくらいですが、桃の花がすでに私たちを春の気分にしてくれています。桃の花と言えば雛祭りですが、熊本に住む二人の孫娘にも雛人形を先月半ばから玄関に飾ってあるようです。伊佐の雛祭りは、大口・菱刈の商店街に飾られる福かざりが、県内外からの多くのお客様で賑わいます。今年で第8回となり、先月25日から始まり11日まで開催されています。同期間に針持青少年センターでも開催されていますので、両方とも心ゆくまでお楽しみください。
「春の便りは花便り」と言いますが、鳥の声・囀りもお花の華やかさとは違う春の便りの趣があります。鶯の声を聞いたのが正月2日の朝のウォーキングの時でした。まだ囀りというには程遠く、「ケキョ、ケキョ」と1~2回声に出すだけのものでした。2月になって時おり田んぼの上空に雲雀の声もするようになりました。3月は朝のウォーキングが楽しみになるほど、鶯が上手に「ホーホケキョ」と繰り返し美声を聴かせてくれます。雲雀は羽を懸命にばたつかせながら、上空で「クチュピチュ、クチュピチュ」の囀りを繰り返しています。
話は伊佐の話題とずれますが、以前から春の趣を感じながら思っていたことがあります。美空ひばりさんの「ひばり」は雲雀ではなく、鶯をヒバリと読ませていいのではないかと思っています。魅力的な鶯の声に比べて、田んぼの上空の雲雀の声はただうるさいだけの囀りに私には聞こえます。伊佐の自然の中を歩いていると何かと感じることが多いものです。小川の水の音、畦に芽吹く若草、日陰に揃って出てくる蕗のとう。21日が春分の日です。早朝のウォーキングは自宅を6時前に出ると、外はすでに明るくなっています。春になったんだなぁと実感する瞬間です。
春になった実感は楽しいことばかりではありません。卒業という別れもあるからです。「会うは別れの始め」と言いますが、3年前、6年前に出会った人と卒業というひとつの別れを迎えなければなりません。毎年出席している伊佐農林高校と大口高校の卒業式が1日です。今年は副市長が伊佐農林高校、私が大口高校に出席します。翌日の2日に大口明光学園高校と伊佐市医師会立准看護学校の卒業式です。それぞれ午前と午後ですので、両校とも出席することができます。いずれの卒業式も大人の世界へ巣立って行く若者の新たなスタートです。
公立中学校の卒業式は13日に予定されています。私が大口中央中学校、副市長が菱刈中学校へ出席します。毎年出席している明光学園中学校の卒業式は15日です。卒業式の日は高校も中学校も寒い日がこれまでは多かったので心配ですが、今年の冬は厳しかっただけに春を思わせるような一日を期待しています。3月も後半になると暖かくなり、19日にたんぽぽ卒園式、22日に市内の小学校の卒業式が予定されています。児童・生徒、学校(園)、保護者、地域のそれぞれがお互いに「感謝」の気持を共有し、さらなる成長にエールを贈っていただきたいと願っています。心からお祝い申し上げます。
別れがあれば新しいスタートもあります。自衛隊へ入隊する若者の壮行会を関係者にお集まりいただき、市役所にて6日に行います。29年度の大学進学奨励金の交付式を20日に予定しています。これからの日本を背負う若者のスタートはすでに始まっています。私たちは現在を中心に考えがちですが、国家という単位で考えるならば、若者が次の時代を創造していってこそ国の未来は存在するのです。これからの少子化社会に不安があればこそ、成長する若者をしっかり見守りたいものです。
今月中旬頃になると忠元公園や曽木の滝をはじめとして、伊佐市内の桜は日に日に蕾が膨らみ開花していくことでしょう。11日の本城おきな草春まつり、同じく11日に第10回秀吉の道ウォークin針持、18日の第20回ウォークin田中、同じく18日の大口明光学園吹奏楽部スプリングコンサート(文化会館大ホール)、25日は’いさのおんがくたい’(文化会館)の演奏です。
春の市は17日18日の両日大口商店街で賑やかに開催です。忠元公園夜桜提灯点灯も、24日から来月8日まで予定されていますのでお楽しみください。部屋に閉じこもっていた冬にさよならを告げて、明かるい光の下で大いに春を楽しんでいただきたいと思います。
卒業の吾子大きく見ゆる朝
合唱は最後の校歌卒業す
振り返る校舎も今日の別れかな
いつまでも手を振る恩師「さよなら」
卒業の記念樹今や大木に
卒業の記憶は遠き50年 -新鶏ー
- こんな時には?