「”秋”暑し」
2018年09月01日
カーラジオから聞こえる曲がサザンオールスターズからオフコースにいつの間にか変わっている。夏が過ぎ、秋がそこまで来ています。残暑がいかに厳しくても同じ場所に同じ時期にニョキッと出てくるのが彼岸花です。それも朱色の彼岸花です。私はそれを早朝ウォーキングの途中に立ち寄る水神様の近くに見つけました。待っていたかのように思わず「今年も会えましたね~」と声をかけたくなりました。最近は村つくり活動のひとつとして畦道に植栽したり、川の堤防にまるで絨毯を敷いたような彼岸花の風景をつくっているところもあります。
私のウォーキングコースは郡山八幡神社やむらたクリニックの国道筋から、鳥神山に向かっての農道筋の組み合わせで、途中にいくつもの田の神様や水神様があります。江戸時代中期に作られたと思われる烏帽子座位姿の田の神様からは、右に鳥神山、左遠方に霧島連山を見渡せます。鳥神山には伊佐平野の実りや安全・安心を祈り、霧島山には一刻も早く噴火が鎮まるように祈っています。
4月に硫黄山が噴火して川内川に影響が出たため、今年は伊佐市全体の20%弱にあたる約500haの稲作を断念しました。現在まで湯之尾の水質を国・県・市がそれぞれに検査しています。どの検査結果も、有害な物質の基準値はすべてクリア(基準値以下)しています。土砂崩れや不純物、硫黄分の影響で、ある程度の白濁はありますが、PHも問題ありません。カヌーやドラゴンボートなどにも影響なく練習や大会が行われています。3日には県庁で開催される川内川水質問題対策本部会議に出席します。
近づかないと気がつかないほどの小さな稲の花が朝日に白く輝き、稲穂となり、秋風に揺れるようになります。朝夕は気温も少し下がり、霧や露がかかるようになりました。蜘蛛の糸が未熟な稲穂にかかり、朝露とともにひとつの芸術作品を演出しているようでもあります。黄金色に変わっていくこれからはまさに伊佐の季節です。鳥神山に日の丸がはためいています。伊佐の大地を守り、豊作を約束しているような風景です。
ただ心配なのが台風です。今年は発生数が多くて、先月末ですでに21個の台風が発生しています。これまでは伊佐を直撃した台風はないのですが、今月中旬から来月にかけて近くを通るようなことがあれば、被害は甚大になります。温暖化の影響で海水温が高く、発生場所も進路も一定しなくなっています。コントロールできない自然現象なので、大きな被害を及ぼさないようにただ祈るだけです。郡山八幡神社や鳥神山、水神様・田の神様・馬頭観音様は農を営む私たちのまさに祈りの対象なのです。
今月は敬老行事と体育行事が特徴的です。12日に第10回伊佐市老連グランドゴルフ大会を忠元公園で行い、13日14日の両日、長寿祝い金を100歳到達される方々へお届けに表敬訪問します。今年は到達者が20名、百歳以上の高齢者が50名となります。福祉施設や自治会などで行われる敬老行事は、16日や17日に集中しています。ふるさとに暮らす両親を心配されている方々もおられると思います。このような機会に自治会や福祉施設での様子を、見ていただくのもいい機会ではないでしょうか。
体育スポーツ関連行事としては、伊佐農林高校と大口高校の体育祭が8日に開催されます。9日は大口中央中学校と菱刈中学校の体育祭です。県民体育大会が15日に鹿児島市で開会式を行い、カヌー競技は16日に菱刈カヌー競技場で行われます。22日の県高校新人カヌー競技も同競技場で行われます。たんぽぽの運動会を総合体育館で23日、南永小学校の運動会も23日。他の市内小学校は30日に運動会を予定しています。青少年や若人のあふれる若さに熱くなっていただきたいと思います。
敬老や体育関係以外にもお知らせしたいことがいくつもあります。大切なひとつは防災についてです。2日に市内各コミュニティ・自治会等で防災訓練を行います。災害避難に備えて要支援者などの確認をよろしくお願いします。救急の日を記念して8日に菱刈カヌー場で集団事故想定訓練を行います。介護・検診等については、1日にふれあいセンターで介護予防の講演会、3日は市内一円で結核検診、10日~12日、18日~23日まごし館で予約制の子宮頸がん・乳がん検診が行われます。
最後に伊佐市10周年を記念して、15日ふれあいセンターで行なわれる伊佐ふるさと応援大使・春風亭柳之助師匠の落語会と、16日の大口明光学園明光祭を紹介します。今月は9月議会もありますが、29日~30日に西之表市60周年式典に出席する予定です。姉妹都市との交流をますます深めていきたいと思います。24日の中秋の名月を楽しみに、台風の来ないことを祈りつつ今月のご挨拶とします。
山頭火野分けに村は静まりぬ
茜雲明日は明日の山頭火
秋彼岸浄土は遠き山頭火
鈴虫にしばし歩をとめ山頭火
帰り待つ新酒仕込みて山頭火
満月に隠れようもなし山頭火 -新鶏-
- こんな時には?