「黄金色の伊佐平野」
2018年10月01日
コスモスが風に揺れる季節になりました。近年、四季の変わり目がはっきりしなくなっていますが、10月ともなればさすがに秋の風情が色濃くなります。畦道に朱色の彼岸花が咲き誇り、稲穂もしだいに色づき始めた先月から黄金色に変わった今月の伊佐平野はまぶしいほどの美しさです。硫黄山の噴火により稲作を断念された農家の皆さんのことを思えば複雑な気持ちですが、伊佐米のブランド力アップのためには豊作であらんことを祈っています。今年は台風の発生が多く、これまでは伊佐へ直接影響するほどのことはなかったのですが、台風24号は街路樹の倒木など被害をもたらしました。台風25号も発生していますので、もうしばらく神様に守っていただきたいと願っています。
硫黄山噴火の影響を受けて、5月の連休から稲作への対応が始まり、湯之尾から曽木までの川内川から取水している約500ヘクタール(伊佐全体の約20%の面積)で、稲作を断念しました。実際には栽培に影響する水質汚染ではなく、風評被害を未然に防ぐために決断しました。一時的に水質がPH値2~3となり、えら呼吸をできなくなった魚が大量に川面に死魚として浮かび、水が白濁しました。さらなる大噴火の恐れと梅雨や台風での豪雨など万が一の汚染を心配して、ブランド米に傷がつくことを回避しての予防的な稲作断念でした。
半年が過ぎて今月下旬には、鹿児島大学農学部下田代准教授による比較試験栽培の結果が出ます。鹿児島市内の地下水と湯之尾山下橋の河川水の、それぞれの水を使って比較実証栽培をしています。それぞれの稲の茎や葉の色、稲穂の形状に差異は見あたらないとのことです。収穫後の稲(お米)の分析を行って安全性を確かめます。先月から早い新米収穫に合わせて新しいポスターを作ったり、鹿児島や博多での新米キャンペーンなど、新規購買者の開拓のためセールスを広げ、また従来からのお客様にもさらなる安全性をアピールしながらブランド力アップを図っています。
大規模農家は先月初めから既に稲刈りを始めていますが、一般的な農家の稲刈りは7日の市民体育大会が終わるといっせいに始まります。大型機械を持つ中核農家に稲刈りを委託するケースも多いので、始まりますとお天気がよほどの大雨や長雨でない限り、大型の機械が縦横無尽に動き回りまたたく間に刈り取られます。市制10周年の記念イベントを今月もいくつか予定しているので、作業を効率的に済ませ参加していただけたら幸いです。13日の土曜日は建設業組合の主催で、重留花公園のコスモスの花祭りを行ないますので、どうぞお楽しみください。
翌日の14日は午後2時から文化会館に於いて、おぎゃー献金財団の合奏団(フルオーケストラ)演奏を赤ちゃん・幼児から高齢者まで一緒に楽しんでいただければ幸いです。担当者をはじめ市職員は一丸となって演奏会を市民の皆様にPRしています。大人1000円、18歳以下は無料です。情操教育上もクラシックの効果は大きいのだそうです。フルオーケストラを伊佐市で聴けるのは10年に一度ぐらいなので、このチャンスを逃さないようにしていただきたいと思います。8月の五木寛之先生、9月の春風亭柳之助師匠、そして今月のおぎゃー献金合奏団は市制10周年ならではの企画です。
今月の主な行事予定につきましては、先月の広報15日号の最後のページや今月1日の広報伊佐でご確認ください。まず大腸がん検診は、市内一円にて1日~4日、9日~11日に実施予定です。老人クラブのスポーツ大会が4日、市民体育祭が7日。19日にふれあいセンターで、医療福祉を担う人材になってくれる准看護学校の生徒さんの戴帽式です。月末28日の市制10周年記念社会福祉大会は、例年と同じくふれあいセンターで午前9時から功労者表彰や福祉作文発表などを行い、記念講演として今年は特別に宮城県南三陸町の佐藤町長にお願いしました。東日本大震災震災後から継続しての職員派遣や防災協定締結など交流を深めてきました。命の大切さ、生きるということ、町の復興など示唆深いお話と思います。
その他、ご紹介したいのが6日(土曜日)文化会館にて、魅力的な女性トリオの演奏会「さつまおごじょのトリオコンサート」です。木ノ氏自治会では7日に細島婆さん秋の供養祭をなさいますので、私も市民体育祭の合間に伺う予定です。20日は伊佐市こども会大会と青少年健全育成大会兼伊佐さわやかあいさつ運動推進大会を文化会館で行います。第69回日本学校農業クラブ全国大会が今年は鹿児島県で開催され、伊佐農林高校の地元であります伊佐市陸上競技場では「平板測量競技会」が24日に行われます。地元での競技開催ですので優勝を期待しています。伊佐市小学校の陸上記録会は28日に陸上競技場で開催です。若い力が躍動します。
最後に副市長と私の主な出張についてお知らせします。私が公務のために関西と関東のふるさと会に出席できませんので、代わりに副市長が20日の関西伊佐の会と27日の関東伊佐会へ出席し、29日は関東地区の企業を訪問します。私の主な出張は、13日人吉医療センター開院140周年記念祝賀会、18日鹿児島市民文化ホールにて国保連合会主催の健康づくり推進員大会が開催されますので出席し挨拶を終えてから、霧島市で開催の九州市長会へ出席します。27日は熊本県山都町で開催される集落福祉全国サミットに参加予定です。10月は伊佐の新米をいろんなところでご賞味いただけると思います。安心安全で美味しい伊佐米をこれからもよろしくお願いします。
風に揺れ雨にも負けぬ秋桜
田の神の笑顔に出会う実りかな
刈り終えし今日の一日鎌を置く
柿ひとつ残しはやまる日暮れかな
感謝祭新米新酒伊佐日和 -新鶏
- こんな時には?