「ふるさとの夏」
2017年07月31日
夏休みをいかがお過ごしでしょうか。伊佐平野は緑の絨毯を思わせる田園風景が広がり、時おり涼しげな風が渡っていきます。しっかり育った青田の波打つ光景はまるで大海原を見ているようです。青い空に大きな入道雲はまるで仁王様のように見えます。30年前になりますが、小学6年生の長男の入選句、”むくむくと入道雲はかき氷(喜栄)”を思い出します。炎天下での仕事やイベントは熱中症の危険性が高まりますので、部屋の中でも体調の悪い時は要注意です。くれぐれも健康管理に気をつけてください。
炎天の夏で思い出す俳句があります。”炎天に小さき男の意地が行く(一土)”この俳句は30年ぐらい前に旧大口市の助役をなさっていた二木和夫様の詠まれた句です。在職中は文化会館の事務所にこの句の短冊がさりげなくかけてありました。お人柄が偲ばれます。確か天狼の同人だったと記憶しています。無季俳句の篠原鳳作をとてもお好きで、私にあの有名な”しんしんと肺碧きまで海の旅”を教えてくださいました。その影響から無季俳句に興味を持ち、山頭火を好きになったのでした。お盆や終戦記念日が近づくと、”かぎりある命知りてか蝉の声(新鶏)”と詠みたくなります。
個人的な事ですが、今年のお盆はとても近い親戚の3名が初盆のため、心からご冥福を祈りたいと思います。本家の従兄(86歳)、母の兄(95歳)、京都の従兄(72歳)は、いろんな意味で私の人生に影響のあった方々です。特に京都の従兄との出会いがなければ議員や市長の仕事に就いていなかったと思います。私の心の中に生き続け、家族といつまでも話題にしていくでしょう。人は肉体としての一生と、縁ある人の心の中で生きる一生があると言われています。
市民の皆様の安心・安全を最優先に取り組むのが行政の責務であります。3日午前には鹿児島県市町村長防災研修が鹿児島サンロイヤルホテルで開催され、午後からの市町村政研修会(鹿児島市民文化ホール)へも参加します。私の今月の出張は、西之表市の種子島鉄砲まつりへ19日・20日の二日間、25日は東京での国道447号線の要望活動、26日の福岡市での北部九州ふるさと会と続きます。私が不在の19日に開催される、九州カヌーアンダージュニア大会、県立大口高校ラグビー部創部70周年祝賀会は副市長が出席します。
今では夏の夜空の一大イベントである日本の花火大会は、死者の霊を慰めるために始まったと言われています。伊佐市の花火大会は5日に市総合グラウンド近くの河畔でおこなわれます。市街地に近いので浴衣姿のそぞろ歩きを楽しむこともできます。さりげなく防犯活動をしていただくボランティアの皆様への感謝の気持ちも忘れてはなりません。今年の夏は特に暑く感じますが、しばし暑さを忘れてピアノの演奏と詩の朗読のコラボレーションはいかがでしょうか。伊佐市出身でふるさと大使の榎木孝明さんとピアニスト西澤安澄さんの、ピアノと物語で誘うスペインの散歩道・「アルハンブラの思い出」が、13日に文化会館大ホールで開催されます。至福のひとときをお楽しみください。
お盆の頃を中心に帰省なさる方々も多いので、各校区の夏祭りもこの頃に集中します。案内をいただいている夏祭りを紹介します。11日・針持(針持小)、12日・羽月(羽月小)、13日・牛尾(牛尾小)、平出水(平出水小)、14日・山野(山野小)、15日・田中(田中ふるさと館)、16日・羽月西(羽月西小)、20日・曽木(西太良地区コミュニティセンター)です。18日は大口高校同窓会が大口グリーンホテルで例年通り開催されます。等々・・ほぼ毎日どこかで催物がおこなわれますので、ふるさとの懐かしい匂いや雰囲気をお楽しみください。立秋が過ぎても暑い日々は続きます。一日の疲れが残らないようにしっかり睡眠を取ることも大切です。家族が揃う夏休みやお盆が楽しみです。ふるさとでゆっくりした時間をお過ごしください。
幼子の日傘くるくる回してる
七夕の願い短冊誰や知る
夕立に鼻緒濡らして雨宿り
同窓会少年時代に帰る夏
初盆に去年の君を思い出す
引き潮の遠くを見ているサングラス -新鶏-
- こんな時には?