新元号「令和」
2019年04月01日
新しい元号が発表になりました。新時代の幕開けへの期待感に包まれながら、さらなる時代の発展を心より願い、新たな元号「令和」を迎えたいと思います。
今上天皇が生前退位を表明されてから、新しい元号については厳しい情報管理のもと、幾度となく会議が重ねられたことだと思います。本来は5月1日の新しい天皇即位と同時に発表されるものと思われますが生活に支障をきたさないようにとの配慮でした。明治時代や大正時代は情報伝達にも時間がかかったので、改元に一般の国民生活が混乱するほどのことはなかったでしょう。しかし、現代は全世界が情報ネットワークで結ばれ、あらゆる業種や生活が複雑に関係しているので、ある程度の準備も必要だと思います。
新元号が発表され、今月がいよいよ平成最後の月となります。今年に入ってからは平成時代を振りかえる様々なマスコミの特集もありました。戦争のない平和な時代であったと同時に、大地震・大津波や豪雨、火山噴火等々、自然災害が多かった時代でありました。伊佐市にとっての大きな災害と言えば、激甚災害となった平成18年7月20日の集中豪雨でした。曾木の滝の落差12メートルの滝がなくなるほどの大洪水でした。二度とこのような大きな浸水被害が起きないよう曾木の滝に分水路が整備されたので、それ以後の豪雨では目立った被害は出ていません。
自然災害は豪雨や地震だけでなく、昨年の硫黄山噴火のような災害があることを認識しなければなりません。今月19日で噴火からちょうど1年になります。4月後半からのゴールデンウィークを楽しみにしていた矢先、湯之尾のカヌー競技場の水面に魚が浮き始めたのです。日に日に死魚の数が増え、1mを超える大きな魚もあり、連休を返上して職員やボランティアはボートで回収する日が続きました。連休明けには上京して国に実情を訴え、その後は平成30年の稲作を断念し、翌年の耕作へ向け検討を重ねました。国・県・市のそれぞれの水質検査データ、鹿児島大学による湯之尾河川水での実証栽培結果、高度なセンサー付き水門の設置など対策を行い31年度の稲作再開へとなりました。
伊佐の桜の名所は、開花から1週間程度で満開となります。私は先月の25日(月曜日)から、朝の通勤コースを桜並木のふれあいセンター通りにしました。蕾が確認できる頃になると、桜の幹や枝は枯れ木色からやや赤っぽく見えるようになります。開花から3分咲き5分咲きと続き、待ちに待った満開を喜びながらもやがて花吹雪が風に舞います。全面芝生の広場となっている千本桜の忠元公園が見頃になると、その圧巻の美しさに、夜桜の並木道を歩くひとときは忘れられない夜になるでしょう。また夕日に染まる曾木の滝の桜も魅力的です。曾木の滝の渦にもまれた花弁が、花筏となって流れるさまは風情があります。伊佐は桜のユートピアです。
先月は卒業式や転勤・退職などの別れに寂しい思いをしましたが、今月は出会いの喜びに包まれます。市役所の窓口も転入者の手続きをとても喜んでいます。お互い助け合って仲良くお暮しいただきたいので、ぜひ自治会へ加入・参加をお願いしたいのです。災害や火災など、暮らしの中には予測できないことが起きます。そのようなときには隣近所が一番頼りになります。都会では隣に住む人を全く知らないで暮らす方が多いと聞きますが、地方の町ではお互いが信頼し合える仲間になりやすい環境があります。防犯、交通安全、子育て、高齢者、環境美化など身近な課題の解決ができるように行政もお手伝いしますので、ぜひ自治会へ加入いただきご近所の方々に話し掛けてみてください。世の中の皆様が、自由と責任、権利と義務がセットになった考え方をしていただきたいと思います。
主だった今月の予定をお知らせします。入学式については伊佐市医師会立准看護学校がふれあいセンターにて3日、明光学園が6日、公立の全小中学校は8日です。大口高校・伊佐農林高校は9日です。31年度の行政について説明する校区行政説明会を8日に菱刈環境改善センター(菱刈)、9日に文化会館(羽月・西太良)、12日にふれあいセンター(大口)、15日に山野基幹集落センター(山野・平出水)の日程で行います。この4月は特定健診・胃がん検診も行います。10日から17日までが大口元気こころ館、20日から24日までが菱刈まごし館となっていますので、詳しくは市報等でご確認ください。
今月前半の日曜日は、花見のご案内を多数いただいています。とても有難いことですが、全部を回ることはできませんので代理出席などあると思いますが、よろしくお願いします。7日は桜まつり剣道大会、14日は菱刈鉱山山神祭です。27日に大口酒造50周年ゴルフ大会が京セラGCで行われる予定です。いさドラゴンカップ2019は28日菱刈カヌー競技場で行います。昨年は硫黄山噴火で中止にしましたので、今年はその分まで大いに盛り上げようと思います。春爛漫の伊佐路へお越しください。心よりお待ちしています。
勇気こそ君の旅立ち新世界
花の宴返す微笑み別れかな
静けさの戻りてひとり花の雨
老桜遠き初恋夜半の風
宵桜灯りほのかに薄化粧
春は宵月はおぼろに霞おり -新鶏-
- こんな時には?