黄金色の伊佐平野
2020年10月01日
伊佐平野が黄金色に染まる季節になりました。九州以外の稲作地帯は先月のうちにすでに稲刈りは終えていると思いますが、九州南部はこれからが稲刈りの最盛期となります。なかでも伊佐地域は鹿児島では最上質のお米の産地として知られています。昔は大阪の‘寿司米’としてのブランドで有名だったそうです。商売の上手な商人をも唸らせるほどの美味しさということだったのでしょう。
今年は彼岸花の開花が遅くなりましたので今月になっても田んぼの畦や堤防に赤々と咲き残り、黄金色の田んぼとのコントラストが美しいです。夕日が西の空に入るころの茜雲がいっそう輝きを増す伊佐平野です。都会のコロナ自粛のような日常では農作業もできないですが、伊佐のように農業を中心とする暮らしでは、さほどの深刻さはありません。しかしながら飲食業への影響はかなり出ています。
国はGo Toトラベル事業などの推進で経済活動を促していますので、曾木の滝のような自然景観に恵まれている伊佐への誘客もチャンスだと思います。稲刈りが始まり、日々変わりゆく伊佐平野を楽しむこともひとつの旅情ではないでしょうか。コロナ禍で暮らしが見直されています。東京からの人口の流出が流入を上回ったとのニュースを聞き、これからの伊佐の情報発信の大切さを感じています。
5年に一度の国勢調査を10月1日現在で調査していただくように、先月178名の調査員にお願いしました。お引き受けくださった方々に心より御礼申し上げます。範囲が自治会加入者だけなら調査しやすいのですが、自治会未加入者も調査の対象なので、道順の不慣れやまったく面識がない市民、時には嫌な思いをされたかもしれません。日本人の美徳でもある共助に感謝いたします。
新型コロナウイルス感染症へ関心が集中していますが、各種検診については例年通り日程を決めて実施いたします。先月28日から始まった大腸がん検診は、今月1日と2日まで行われます。胃がん検診は6日から18日まで、市内4か所で行います。健康相談も月に5回ほど予定しています。日程や場所については先月の広報‘いさ お知らせ版’(15日号)の5ページと10ページに掲載していますのでご確認ください。
新型コロナ感染拡大がなければ今年の10月は国民体育大会が鹿児島県で開催され、伊佐市はカヌースプリント会場として大いに盛り上がっていただろうと想像します。伊佐市菱刈カヌー競技場はコース整備や艇庫・トレーニング室など西日本一のカヌー競技場となっていますので、これからも大いにPRして2023年再開催の日へ希望をつなぎたいと思います。
国政は先月から菅内閣がスタートし、鹿児島県も7月から新しく塩田知事が就任されました。時が動きつつあることを実感します。来月は伊佐市でも市長と市議会議員の選挙が行われます。市長に3名が立候補を表明され、市議会議員も久しぶりに多くの新人が名前を出しておられます。写真付きの立て看板や、勢いのある幟旗(のぼりばた)を見ながら、意中の人に期待しているところです。
私は33歳の時から市議会議員を3期12年、46歳から市長を7期25年務め、来月29日を最後の日といたします。長年にわたり皆々様のお世話になりました。ご支援、ご協力やご理解など、陽になり陰になり私の大きな支えでありました。あらためて心より感謝申し上げます。諌言や箴言も力不足の私を励ましていただいたと思っています。誠に有難うございました。
新型コロナ感染予防のために県外への出張がほとんどない月日が続いていますが、今月はどうしても行かなければならない出張があります。それは宮城県南三陸町震災復興祈念公園の全体開園オープニング式典への出席です。12日に行われますので、これまでに南三陸町で働いた経験のある数多い職員の中から、代表して3名の職員と参ります。佐藤 仁(さとう じん)町長と久しぶりに再会できることを楽しみにしています。
毎朝、水神様・田の神様・郡山八幡神社に祈りを捧げるのは市民の安寧を願ってのことです。特に今月は稲刈りが終わるまでは台風の襲来がないことを願うばかりです。新型コロナ感染に対して、いっそう警戒を強め、伊佐市や鹿児島県では発生しないように、全国的にも一日も早い収束を願っています。世界が協力して終焉する日が来ることを信じています。
体育の日十月十日を忘れない
竜胆の青に病の消え去りし
幸桃を撫でて厄除け秋祭り
微笑みの映る鏡に桔梗花
お疲れさま夕陽見送る案山子かな
山頭火見え隠れして風芒 -新鶏-
- こんな時には?