3月は去る
2022年03月01日
今日から3月です。学校では卒業式が行われますので、別れの季節でもあります。市内にある小学校14校、中学校3校、高校3校、伊佐市医師会立准看護学校1校で卒業式が行われますが、今年も新型コロナウイルス感染拡大防止のために来賓への出席依頼は見合わせられました。一生の思い出に残る素晴らしい卒業式になることを心から願っています。伊佐市医師会立准看護学校は、昭和39年4月1日に大口市医師会立准看護学院として誕生し、多くの卒業生(人材)を輩出しながら、地域医療に多くの貢献を果たしてきましたが、今回5名の卒業生を送り出し閉校することになりました。第1期生から卒業生は1,360名になり、これまでの卒業生は伊佐地区をはじめ近隣の医療機関等で活躍されています。余談ではありますが、私の誕生日は昭和39年4月18日ですので、偶然にもほぼ同じ時間を過ごしてきたことになります。これまで57年の長きにわたり学校運営に携わっていただきました皆さまに心より感謝の意と敬意を表したいと思います。
さて、今年に入ってから、新型コロナウイルス感染者数は急激に増加し、特に今回の第6波の特徴として感染者の低年齢化が挙げられます。伊佐市においても学級閉鎖等を余儀なくされた学校もありました。児童・生徒にとって学習する時間が奪われることは、大変辛く厳しい選択ではありますが、家庭内などの感染拡大を阻止し、家族(特に高齢者)の安全を優先するためには仕方のないことです。現在、伊佐市での12歳以上のワクチン接種状況(2月24日現在)は、1回目20,932人(90.6%)、2回目20,762人(89.8%)、3回目6,002人(26.0%)となっています。先日、鹿児島県市町村長研修会に参加し、講師が次のとおり話された「新型コロナウイルス感染が確認されてから2年になるが、感染者の死亡率については、2年前と今のデータを比較すると圧倒的に少なくなっている。これはワクチン接種による効果であり、ワクチン接種は感染予防ではなく命を守るための手段だ。」、「死亡者の多数は70歳以上の高齢者であるため、既に始まっている3回目接種では特に高齢者接種も必要だ。」に改めてワクチン接種の重要性について再認識させられました。
伊佐市では、3回目接種のため、2回目接種後6ヶ月経過した方々に接種券を発送しているものの、1、2回目の時と比較して予約率が思うように伸びていないようです。1、2回目は当然ながら、3回目接種についてもぜひ検討いただきますようお願いいたします。これまで長期にわたり感染予防対策にご協力をいただいている伊佐市医師会や医療従事者、各関係機関、そして市民の皆さまに心より感謝申し上げますとともに引き続きご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。
2月の行事について主なものを紹介します。2月3日は九州で初めて移動式レスキュー(コンテナ)ホテルを今年1月8日に伊佐市に開業された、株式会社デベロップとの災害協定締結の調印式が行われました。株式会社デベロップは全国で頻発する災害において、これまでも所有する移動可能なコンテナホテルを避難所として活用し、貢献されている実績があり、伊佐市で災害発生時における柔軟な対応ができる避難所として活用させていただくことを目的としています。これまで、東日本大震災発生時の避難所や連日報道されていたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセンス号」の新型コロナウイルスの船内感染時の活用に活躍しています。2月4日は環境政策課の職員が中心となり自主的に毎月実施している「ゴミ拾い活動」に参加しました。市街地周辺ではポイ捨てされているゴミは少なく、皆さんのマナーの良さに感激しました。市内全域においても皆さんにこのような意識が広がり、伊佐市はゴミが少ない「きれいなまち」になっていくことを夢見ながら、今後も続けていきたいと思います。
2月7日は旧西太良中学校昭和38年卒の水橋政幸さんと溝口光洋さんにお越しいただき、同級生でつくる「22日会」から地域貢献の目的で、曽木の滝公園に「桜」と「もみじ」の寄付(植栽活動)の申し入れをしていただきました。今後曽木の滝公園の景観がますます豊かになり名勝となっていくものと嬉しく思いました。2月16日は第一生命保険株式会社と包括連携協定締結の調印式を行いました。以前から第一生命保険株式会社の皆さんには、伊佐市で「ゴミ拾い活動」や教育委員会が毎月実施している「さわやかあいさつ運動」に参加していただくとともに、一昨年の豪雨災害に対しまして見舞金をいただきました。今回の協定締結では「健康増進」や「ワーク・ライフ・バランスの推進」、「子育て支援」など10項目について連携しご支援いただく内容となっています。
また、同日に鹿児島県初のプロバレーボールチーム「フラーゴラッド鹿児島」から表敬訪問を受けました。このチームは日置市をホームタウンとし、出水市、伊佐市、南九州市をサブタウンとして活動しスポーツ推進を基軸とした活力ある個性豊かなまちづくりを善進することを目的として今月協定を締結する予定としています。小学生バレーボールスポーツ少年団に28年間関わってきた私にとっては、個人的にも嬉しく思いました。2月17日は令和4年度伊佐市一般会計当初予算内容の記者発表を行いました。当初予算で最優先に取り組む施策として、「新型コロナ対策」と「災害復旧」を掲げながら各内容について説明しました。
2月18日は毎年の風物詩として多くの市民が注目し期待を寄せる「鹿児島県下一周市郡対抗駅伝競走大会」の出発式が少人数で行われました。「県ナンバーワンのチームワークを発揮し最下位脱出を果たしてください。」と激励しました。大会初日から伊佐チームは素晴らしい走りで、大会3日目は日間順位10位を達成し、総合順位11位、躍進賞受賞と伊佐市単独のチーム編成にもかかわらず本当に魂のこもった頑張りを見せてくれました。私は3日目に監督車に同乗させてもらい、選手や監督はじめスタッフの頑張りと各方面からの熱い応援に何度も涙がこみ上げました。26日には地区対抗女子駅伝と県下一周駅伝選手団の解団式が行われましたが、「伊佐市民が最も熱く一つになれるのが駅伝大会であり地域活性化の原点がここにあるのかもしれない。日々の鍛錬による立派な走りに感謝します。」と申し上げました。男子も女子も来年に大きな期待がもてるので楽しみです。
2月20日は社会福祉法人ひまわり福祉会の主催で、防災について考える福祉講演会に出席しました。この講演会は「伊佐の抱える防災リスク~避難所難民を作らないために~」と題して、鹿児島大学の井村隆介先生から災害対応について多くの参考になる提言をいただきました。また、講演会前に上映された「星に語りて」では東日本大震災後の避難所難民についてリアルに描かれており涙する場面も多くありました。2月22日は令和4年第1回伊佐市議会定例会が開会しましたので、令和3年度の補正予算や令和4年度当初予算、令和4年度施政方針等について説明しました。同日、かぎんSDGs推進私募債贈呈式があり、伊佐愛林有限会社代表取締役社長の今吉光一様と株式会社鹿児島銀行取締役頭取の松山澄寛様(大口支店長様代理出席)から、「伊佐市子ども発達支援センターたんぽぽ」にオゾン発生器3台を贈呈いただきました。「安全で快適な保育・療育環境の提供による地域貢献」を目的に行われました。ありがとうございます。
また、台湾の屏東県竹田郷(村)とリモートによる交流を行いました。これは、昨年の台湾の謝長廷(シャ チョウテイ)大使の伊佐市訪問から始まり、今年1月23日に駐福岡台湾総領事館の陳銘俊(チン メイシュン)総領事が伊佐市に表敬訪問された際に話題となった、台湾との産業、文化、教育などで交流を目的として行ったもので今後も交流を続けていくことを確認しました。今後は新型コロナの状況を見極めながら交流を進めていきたいと思います。2月24日は鹿児島県市町村長研修会に出席しました。講師に株式会社日本総合研究所の主席研究員、藻谷浩介(もたに こうすけ)氏が招かれ「鹿児島はコロナ禍をチャンスにできるか」と題してお話しいただきました。内容については冒頭に書いたとおりです。
今年に入り世界のニュースでは北京オリンピックが大きく報道され注目を集めました。日本人選手の中にはこれまでの努力が報われ笑顔で終わることのできた選手、そうでもなく悔しさの残った選手と様々でした。オリンピックに限らず日々の努力に対してすぐに成果が現れるもの、そうでないものがあります。しかし、オリンピックに辿り着き頑張ったことにおいては選手全員が称賛されるべきものだと私は思います。まさしく「オリンピック参加することに意義がある」だと思います。私もオリンピック選手を見習いながら成果が見える、見えないに一喜一憂するのではなく、「誰のために」、「何のために」を問い続けながら信念をもって前に進んでいこうと思います。今月もよろしくお願いします。
-寒空に 心あたたか 襷汗―
- こんな時には?