出会いと別れ
2024年05月01日
令和6年度も1ヶ月があっという間に経過しました。保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校にそれぞれに入園(学)した皆さんは新しい環境に慣れることができたでしょうか?また、新社会人としてスタートされた皆さんは新しい職場に慣れることができたでしょうか?今の時期になると毎年そんなことを考えるようになりました。
今回のテーマは「出会いと別れ」にしましたが、その中でも「別れ」には二つの意味が込められています。ひとつは転勤等で伊佐市から異動される方々との別れであり、もうひとつは長年大変お世話になった方々との永遠の別れです。
ごく最近でも、特に大変お世話になった方との永遠の別れを経験し、人生について考えさせられることでした。今、私にできることは、伊佐市の発展のために尽力いただいた意志を引き継ぎながら、頑張らなければならないということだと思います。
令和6年の幕開けと同時に発生し、多くの被害を齎した石川県能登半島地震に続き、4月3日には、台湾で大規模な地震が発生しました。台湾の地震では、今年1月31日に友好交流協定を締結した花蓮市においても多くの被害が発生しました。先日亡くなられた大口酒造㈱の向原英作社長には、1月31日の台湾花蓮市との友好交流協定の調印式にも同席いただいていており、その後の台湾地震に対して支援の意向も表明されていました。
東日本大震災や石川県能登半島地震をはじめ日本各地における台湾からの多額の支援金等を考えると、今度は日本人としてお返しをする番であるという気持ち、友好交流都市の復興に少しでも役立ちたいという気持ちから、市役所の大口庁舎と菱刈庁舎に募金箱を設置しました。
また、各会合に招待され、あいさつの機会をいただく際に、そのことに触れながら支援をお願いしています。おかげさまで大口高校、大口明光学園中学校・高校をはじめ多くの団体や企業から募金が集まってきています。能登半島地震への募金も併せて人の情けに触れながら本当に感謝の気持ちでいっぱいになります。「情けは人の為ならず」の精神ですね。
話は変わりますが、伊佐市で進めてきました「伊佐市新庁舎建設工事・大口ふれあいセンター大規模改修工事(建築工事)」につきましては、3月28日に条件付き一般競争入札を執行し、入札価格36億7,060万円に消費税を加算した価格40億3,766万円で、福岡県福岡市中央区薬院1丁目14番15号、西松・林・富士特定建設工事共同企業体が落札、4月3日に仮契約、4月22日に伊佐市議会令和6年第2回臨時議会において、本契約について承認されました。
今回は建築工事一式の契約になりますが、先ずは大口ふれあいセンターのアトリウムの解体工事から始まり、本格的な建築工事に着手することになりましたのでお知らせします。
これまで新庁舎建設を進めてくる中では、市長就任当初から、様々なご意見が寄せられてきました。特に建設費用については、数字や情報が独り歩きし不安に駆られた方もいらっしゃったことと思いますが、今回の臨時議会で承認された契約内容を見ていただければ、一つの客観的事実を示したものとして、冷静なご判断を頂けるものと考えております。
いずれにせよ、昭和31年に完成した現庁舎は、防災機能や市民サービス面においても限界を迎えているため、私の信念である市民の安心安全のため、一日も早い完成を目指しながら、10年後、20年後の伊佐市にとって本当に良かったと言ってもらえる計画だと確信し遂行していますので、一切揺らぐことはありません。
仮に今、建設計画を立ち止まり、設計見直しから発生する新たな予算、期間が延長されることによって使えなくなる合併推進債等仮に変更見直しで、現計画の半分の面積に計画変更したとしても、伊佐市の財政負担は増えることになりますので、まさに本末転倒です。
伊佐市の基幹産業である自然豊かな農林業のエリア、新庁舎を中心としたある程度の都市機能のエリア、雇用創出を担う進出企業が立地するエリア、アウトドア等の自然体験ができるエリア等が、機能別にバランスよく配置された街を創造することが今後の伊佐市の発展のためには必要だと信じています。
私たち政治家の仕事として必要なことは、人口減少、少子高齢化等の流れに対し、不安だけを煽って何も行動しないのではなく、対案を示し、或いは探しながらプラス面や可能性のある夢に向かって明るい気持ちでチャレンジし、市民の皆さんが上を向いて元気を出して前に進んでいけるようにすることだと思っていますし、これからも信念を持ってそうするつもりです。皆さまのご理解とご協力をよろしくお願いします。
4月生まれの私にとって嬉しかったことをひとつ紹介します。4月24日(水)に伊佐市出身(大口高校卒業)で現在、㈱ふくおかフィナンシャルグループ代表取締役社長兼㈱福岡銀行頭取の五島久氏に「伊佐応援ふるさと大使」の委嘱状を交付することができました。
五島久氏は、以前私が福岡の経済団体に出向していたころからお世話になっておりましたのでよく存じ上げているのですが、頭取や社長になられた現在も、依然と全く変わらず気さくに接していただく素晴らしい人格の方です。今回の「伊佐ふるさと応援大使」就任要請においても快く引き受けていただきましたので、出会いに感謝しながら大変喜んでいます。
【今回も職員メールを1通紹介したいと思います。】
〇題名「市職員としての自覚」
4月5日は菱刈地区、昨日は大口地区の行政説明会を開催し、各校区のコミュニティ協議会長や自治会長に出席いただいて、一年間の行政運営に対する協力依頼と各施策について各関係課長から説明してもらいました。毎年同じ内容のものと新規で取り入れたものといろいろありますが、質問が多かったのは、防災行政無線やむらづくりでした。最近では、自治会役員のなり手がなく大変な状況になっています。
その中で、大口地区の説明会で羽月地区のある自治会長さんからこんな要望がありました。「自治会では美化活動をしていますが、市の職員で美化活動に全く来ない人がいるが、どうにかならないでしょうか。」このような話は以前からも聞いており、とても残念な気持ちになりました。当然ながら美化活動は自分の住む地域の環境を良くするために行っていただくものであるのですが、市からお願いしながら進めています。
現在、コミュニティ活力推進係のH係長は、自治会の活動はじめ地域の活動やドラゴンボートの実行委員等いろいろな場面で頑張ってくれています。もし、地域の活動に参加しない職員がコミュニティ活力推進係に配属された場合にどんな気持ちになるでしょうか?まさか自治会に加入していない職員はいないと思いますが、自治会にも加入せずに市の業務でお願いをするなどは道理に合いません。
地域の行事に参加できない理由があるのであれば、自治会長にその旨をお伝えし、誤解を取り除いていくことが重要です。私はスポーツ少年団の指導者を28年間してきましたので、自治会の美化活動の実施日に試合が重なり参加できないことも度々あり、妻にお願いすることもありました。地域活動において、その穴埋めではないのですが、地域の青壮年部や地域の夏祭りでは率先して準備から後片付け等に参加し、司会も進んで担うようにしてきました。
以前、市民課市民係で仕事をしているときにこんなことがありました。窓口で手続きをされているお客さんで大声を出し始めた方がおられ、よく見ると自分と同じ自治会の人でした。すぐにその窓口に行き事情を聴きながら宥めようとした時に、「あなたはこの前、自治会の美化活動には来なかったがね。」と言われました。
その方は、責任感の強い方で他の行事には殆ど参加されていませんでしたが、美化活動は毎回必ず参加されている方でした。
その当時の私は、「スポーツ少年団の指導者をボランティアでやっているのだから参加できないのは仕方ないよね。妻が行ってくれているのでいいよね。」と自分の中で正当化していたように思いますが、そのことがあってから正当化するのをやめ、その方とのコミュニケーションをとることを心がけ、美化活動だけではなく、行事が重なった場合であっても、それぞれに参加できないかと真剣に考えるようにしました。今ではその方とは美化活動ぐらいしか会うことはありませんが、仲良くしています。
また、そんな気持ちで行動していくと、「バレーの遠征で参加できなくても仕方ないよ。」と言ってもらえるようにもなりました。
通常の業務で当たり前にこなしていても、市役所だけではなく民間の窓口でもあることですが、不当な要求をされたり大声で高圧的に言われたりすることがあると思います。その場合には当然、毅然とした態度で対応しなければいけませんが、毅然として臨めるのは、自分は正しいと思える信念と日頃の活動を頑張っているという自信があるからではないでしょうか?
今から書くことは、昨日の出来事を思い返しながら、今朝出勤する前に自分に言い聞かせたことです。「初心を忘れるべからず」。昨日の行政説明会で新庁舎建設の住民投票条例制定で署名活動を先導した人から怒号を浴びせられる場面がありました。私が招待された各地区の花見や総会での来賓あいさつで述べた新庁舎建設に関する説明内容を聞きつけたことに対してのものでした。新庁舎建設に関しては信念と自信をもって進めていますので、全く怯むことはありませんでしたが、自分たちに都合が悪くなる私の発言に対して高圧的に阻止しようとするような行動は、果たして本当に市の将来を考えた正義のある行動といえあるのでしょうか?その中で、興奮しながらいろいろと言われる中で『お前』とも言われたので、「『お前』はやめてください。失礼ですよ。」と申し上げました。
個人的には、今までの生き様から『お前』は、これまでも何度も当たり前のように言われてきましたので、別に何とも感じないのですが、公共の説明会の場で、相手に形振り構わず高圧的な言動は考え直してほしいと思いながら言わせてもらいました。
話は横道にそれましたが、「自分さえ良ければ、と考え行動することで自分の人生を豊かにした人はいない。」と世の成功者が言われているように「情けは人の為ならず。」の精神で生きていきたいものです。当然ながら伊佐市の活性化に市の職員の頑張りは必要不可欠であり、このような考えを共有しながら、初心を思い出しながらみんなで力を合わせて頑張りましょう。このメールを書きながら、自分の反省点がたくさん見えてきましたので良かったと思います。
【4月の行動について主なものを紹介します。】
4月1日は7時50分から伊佐湧水消防組合消防長、8時から伊佐市新規採用職員、8時15分から介護保険組合派遣職員、8時20分から再任用職員、8時30分から伊佐市消防団長、9時から伊佐市職員それぞれに辞令を交付しました。
4月2日は10時から新入学児童交通安全用品贈呈式。11時30分から伊佐農林高校校長先生来室。13時30分から伊佐市農業再生協議会総会。15時30分から伊佐湧水消防組合打合せ。
4月3日は13時30分新留氏来室。15時から田代氏来室。16時から三役連絡会。
4月4日は9時から菱刈グランドゴルフ協会総会。14時から鹿児島県消防長会春季総会。16時から定例課長会。18時から鹿児島県消防長会春季総会意見交換会。
4月5日は7時30分からごみ拾い活動(菱刈地区)。10時から行政説明会(南永・本城・湯之尾地区)。13時30分から行政説明会(菱刈・田中地区)。16時から伊佐市消防団幹部会。18時から伊佐市消防団幹部会懇親会。
4月6日は9時30分から大口明光学園中学校・高校入学式。
4月7日は9時から第48回忠元公園桜まつり剣道大会。10時から14時まで上市山自治会総会。辺母木自治会花見。田原自治会花見。下ノ木場自治会花見。下殿自治会花見。金波田自治会花見。曽木川西自治会花見。高塚自治会花見。岩坪自治会花見に出席し市政報告を兼ねてのあいさつ。山火事の件、庁舎建設入札執行の件、台湾花蓮市との友好交流都市締結と花蓮県の地震の件について説明しました。
4月8日は9時30分から田中小学校入学式。14時から大口中央中学校入学式。16時から大口高校生より台湾花蓮市への災害寄付贈呈のため来室。
4月9日は9時30分から伊佐農林高校入学式。13時30分からクボタ環境エンジニアリングから来室。15時から伊佐市転入教職員着任式。
4月10日は10時から行政説明会(大口・大口東・牛尾地区)。13時30分から行政説明会(山野・平出水・羽月・羽月西・羽月北・曽木・針持地区)。
4月11日は10時から鹿児島県消防長会より花蓮市への義援金贈呈のため来室。11時30分から北薩森林管理署長来室。15時から伊佐市公共施設等総合管理計画推進本部会議。
4月12日は18時30分から大口建設業組合交流会。
4月13日は18時30分から伊佐市校長会及び教頭会等合同歓迎会。
4月14日は7時20分出発し、ひろしま鹿児島県人会に出席。広島県湯崎英彦知事、鹿児島県塩田康一知事の後にあいさつをしました。とても盛り上がり伊佐市出身の方々とも会うことができて有意義な時間を過ごしました。
4月15日は11時30分から大口酒造㈱向原英作社長の告別式に参列。15時から伊佐湧水消防組合徳田消防長来室(花蓮市義援金贈呈)。
4月17日は10時から伊佐湧水防火クラブ委員会。15時30分から令和6年度第1回市長会定例会。
4月18日は10時30分から鹿児島県市町村社会基盤整備推進協議会。11時から同定期総会。13時から全国治水砂防協会鹿児島支部懇談会。17時30分から伊佐保護区保護司会情報交換会。18時30分から伊佐市認定農業者の会総会。ちなみにこの日は、還暦の誕生日でした。
4月19日は11時から告別式参列。13時から九州電力霧島営業所長来室。16時30分から錬心舘(空手)の鹿児島県大会の報告。
4月20日は3時30分人家火災現場へ。9時から松元病院杯中学生女子ソフトボール大口大会で始球式、あいさつ。10時30分からミニスーパー山野「楽しそう」訪問。18時30分重留西自治会定期総会。
4月21日は12時から「歌と踊り春の祭り」が5年ぶりに開催され出席。13時30分から伊佐市消防団新入団研修。18時30分から松元病院杯中学生女子ソフトボール大口大会懇親会。
4月22日は9時30分から伊佐市議会森田議長花蓮市義援金贈呈のため来室。10時から令和6年第2回伊佐市議会臨時会で専決処分の承認。新庁舎の建設及び大口ふれあいセンターの大規模改修を実施するため「伊佐市新庁舎建設工事・大口ふれあいセンター大規模改修工事(建築工事)」の条件付一般競争入札を実施した結果、入札価格36億7,060万円に消費税を加算した価格40億3,766万円で、西松建設・林建設・富士建設特定建設工事共同企業体が落札し、仮契約を締結したので議会の議決を求め、賛成多数で承認されました。13時30分から鹿児島県建設組合大口支部より花蓮市に対するチャリティー打合せ。19時から伊佐市商工会女性部通常総会。
4月23日は8時から消防課長会。10時から西松・林・富士JV来室。16時30分より大口明光学園中学生・高校生より花蓮市への義援金贈呈のために来室。
4月24日は8時20分出発。伊佐市出身の㈱福岡銀行頭取、㈱ふくおかフィナンシャルグループ代表取締役社長の五島 久氏へ伊佐ふるさと応援大使を委嘱するため訪問。18時30から伊佐市スポーツ協会評議員会協議会。19時より湯之尾コミュニティ協議会総会。19時30分より肉用牛振興会総会。
4月25日は10時から伊佐市更生保護女性総会。13時15分から㈱ヒューモニー来室。18時30分から大口東土地改良区懇親会。
4月26日は10時から鹿児島県市町村連携会議。15時からこども食堂トップセミナー。18時から鹿児島県猟友会伊佐支部懇親会。19時から大口東校区コミュニティ協議会総会。19時40分から曽木校区コミュニティ協議会総会。
4月27日は17時30分から東京おもちゃ美術館館長来室。19時から隊友会伊佐支部懇親会。19時30分から羽月西校区コミュニティ協議会総会。
4月28日は「いさドラゴンカップ2024」に大会会長として参加。辰年生まれで、4月18日に誕生日を迎えた私にとっては特別なドラゴンカップとなりました。私も「伊佐市役所課長会チーム」で参加し、1回目は太鼓担当、2回目は漕ぎ手を担当しました。漕ぎ手ではとてもハードでしたが、嬉しさの残る心地よい疲れでした。市内外から60チームの参加があり、多くの入場者で賑わい白熱した素晴らしいレースが展開されました。奄美大島から参加していただいた丸潮漕友会の皆さんからは「来年もリベンジに来ます」と嬉しいコメントもいただきました。実行委員会の皆さま本当にお疲れさまでした。
4月30日は10時より特別支援学級と特別支援学校についての意見交換会。17時15分から地域おこし協力隊卒隊セレモニー。今月で卒隊となる隊員は2名。卒隊後も伊佐市に残り活動を続けてくれます。伊佐市で3年間活動し伊佐市に残るという選択をしてくれたことは大変嬉しいことです。卒隊後も活躍を期待しています。
4月は例年より雨の日が多かったような気がしています。地球温暖化の影響により梅雨シーズンが早くなってきているのでは?と思えるような状況です。石川県の能登半島地震。台湾地震。伊佐市で発生した火事。いつ何時に伊佐市にも災害が発生するかわかりません。緊張感をもって日々過ごしていきたいと思います。
また、先日、人口戦略会議からの試算で全国744の市町村が消滅の危機があり、鹿児島県では43市町村のうち15市町村が該当すると発表されました。その中に伊佐市は入っていませんでした。「このままの状況が続くと」という条件付きですが、入っていなかった伊佐市としても、該当した市町村と同様に危機感をもって対策を講じていかなければいけません。緊張感をもって、雇用の安定と創出、教育環境や子育て支援等の各施策を推進していきたいと思います。
ただし、これだけははっきり言えるのは、将来の心配や不安だけを考えて暗い顔で日々を過ごすことと、夢を語りながら明るい未来を向きながら、元気を出して笑顔で過ごすことと、どちらが未来の伊佐市に素晴らしい結果をもたらすかは火を見るよりも明らかです。夢を語りながら笑顔で進んできたいと思います。
- こんな時には?