『伊佐市』が誕生して1年を迎えました!
2009年11月01日
霜月という名のとおり、朝夕が冷え込むようになりました。今年は季節型のインフルエンザに加え、新型インフルエンザも心配されますので、くれぐれも体調管理にお気をつけください。新型インフルエンザ予防注射については、郵送にて先月末にお知らせしましたので、伊佐市内の該当される方々は説明文をお読みになり、注射の時期を間違えないようにお願いします。風邪は万病のもとと言われるように、特に高齢者や幼児は肺炎などを引き起こすと命の危険までありますので、くれぐれもご注意ください。
新市「伊佐市」がスタートして1年が過ぎ、この11月から2年目に入ります。振り返ればいろいろなことが思い出されるのは、私ばかりでなく皆様も同じではないでしょうか。行政の旗振り役としての私は12月からでしたが、行政としては神園職務執行者のもとに、職員は市民の皆様に不便や不都合が起きないように、緊張感と不安感そして使命感を併せ持ちながらスタートしたと思います。いろいろとご迷惑をかけたことはありましたが、多くの催しを通じてお互いの融和や理解は深まり、徐々に一体感が醸成されてきました。これら全ては皆様のお陰だと思います。
市民の皆様が参加や出席していただく催しは、雰囲気が高揚する中で行なわれますので、その反応や手ごたえで評価具合を知ることができました。私にとりましては議会での議論の動向が、どのようになるものか全然わからない初めての経験に不安がありました。合併への道のりが必ずしも平坦でなかっただけに、さまざまな考えを乗り越えて一つのまちとして議論をしなければなりません。人間は感情の動物と言われますので、過去を引きずるのも理解できますし、全てをリセットしてしまうこともできません。そのような中で、12月議会から先々月の9月議会まで経験して、合併2年目を迎える今は当初の不安も少なくなりました。いいまちにしていくには、市民・議会・行政の一体感が必要です。
一体感の醸成にとても役立つのが文化やスポーツです。その意味では県民体育大会伊佐大会がおこなわれたことと、「半次郎」の制作・ロケは大きな役割を果しました。伊佐県体もたまたま順番として今年廻ってきたわけで、3万人のまちが引き受けるには厳しさや不安がありました。市内外の多くの人々や施設の協力をいただき、無事終えることができたことにただただ感謝でした。ハンディがあるからこそ心も一つになり、外からの意見や協力にも素直になれるのかもしれません。この県体の盛り上がりがそれぞれの校区や自治会、学校の運動会へとつながり、第1回の市民体育大会で14校区の融和をさらに図ることができました。
「半次郎」は言うまでもなく、まさしく市民を含むボランティアの協力と榎木孝明さんのふるさとへの気持ちがなければ、ここまでの充実度はなかったと思います。100人以上のスタッフが1か月あまり滞在し、準備まで入れれば2か月を超す滞在をしたスタッフもいました。準備段階での大道具・小道具の制作、県内外ロケ地移動の車の手配、食事、200人を超えるエキストラの手配など、慌しく無理もある中でよくみんな頑張ったと思います。この気持ちを忘れずに来年9月の一般公開まで伊佐市をあげて宣伝していこうと思います。地域振興課の定住促進係の中に映画制作スタッフの机を置いて、一緒に映画作りができたことはこれからの定住促進の仕事にも役立つことになるでしょう。帰る日の最後まで職員と一緒だった若い助監督の根木さんを見送りながら、お互いの新しい絆を強く感じました。スタッフや榎木チームメンバーとまたお会いする日を楽しみにしています。
個人的には多くのことを気付かされた1年でしたが、その1年をスタートする合併前後が、私自身の新たな出発だったような気がします。昨年10月にはブラジルからの元山明男様ご夫妻を市長としておもてなししたことで、祖国の持つ意味や本当の日本人のあるべき姿を教えられました。先月、記念誌「ブラジル日本移民百周年」などの贈り物が届きました。お礼の電話をしながら、大切なことを気付かせていただいたことを思い出し、感謝の気持ちでいっぱいでした。昨年11月の1か月間は12年10か月ぶりに公職から離れ自由な1人の市民に戻りましたので、それまで見えていなかったことや気付かなかったことに出会いました。島津日新公の「いろは歌」を暗誦したのも何かの導きだったような気がします。宮沢賢治の「雨にも負けず 風にも負けず」は口ずさむほどに究極の政治家像がわかるようになりましたが、「いろは歌」もこの1年間口ずさみながら、まさに人間のあるべき姿が47首に歌われていると気付かされました。
感情移入の強い11月の挨拶になりましたことをお許しください。これからも皆様の参画や参加が多くなる市政運営に努めますので、ご意見をどしどしお寄せください。今月の催しの主なものだけでも、文化祭、ふるさと祭り、旧曽木発電所100周年記念講演、曽木の滝もみじ祭り、湯之尾神舞、海潮忌文学フェスティバル、など伊佐は元気です。ぜひお越しください。お待ちしてま~す。
視界ゼロ 霧深くとも 心の目
新焼酎 舌になじみの 芋の味
もみじ手の 小皺もとれて 宮参り -新-
- こんな時には?