2010年、新しい年がスタートしました!
2010年01月01日
新年明けましておめでとうございます。皆様方のご多幸と地域の安全・安心を心よりお願いいたしまして、市職員一同一所懸命働きますので、よろしくお願いいたします。
私の正月は大晦日の夜から引き続いて、小木原諏訪神社の新年祭事に出かけます。それから郡山八幡神社や忠元神社、諏訪神社、羽神社と続き、白木観音様にも安産祈願をしたこともありました。もう30年近くこのような習慣です。高浜虚子の名句、〝去年今年貫く棒の如きもの〟を最も感じる時間と場所です。それぞれに新年を迎える習慣は違うと思いますが、気持ちを改めるということでは共通していると思います。
今年は干支が寅ということもあり、自分自身の干支でもありますので、なおいっそうの思いがします。祈る気持ちもひとしおのものがあります。
私もこの1月で満60歳になります。昭和37年に山野小学校、昭和40年に山野中学校を卒業しましたので、小中合同で還暦同窓会を昨年しました。記念樹を植えようということになり、昨年秋4校(山野中・山野小・平出水小・山野西小)に植えさせてもらいました。苗木は〝カルミア〈西洋石楠花(しゃくなげ)〉でした。花言葉は「大きな希望・大志を抱く・さわやかな笑顔」です。〝少年よ大志を抱け〟とも言いたいし、〝青年は荒野を目指す〟のような気持ちで未来を開拓していって欲しいのです。
それぞれの60歳が我を振り返りながら、後輩にエールを贈る植樹でした。自分達の思い出を残す植樹ではなく、いま児童・生徒である子ども達に、50年後は私たちの年齢になることを知らせたかったのです。その時に人生を振り返り、後悔しない人間になって欲しいし、後輩に自分を語れる人になって欲しい思いがあります。
1月号の市報は若者の特集を組みました。市内外の伊佐とゆかりのある若者を紹介しています。伊佐には多くの魅力ある若者がいますが、今回はそれぞれ特徴ある分野で活動している8名にお願いして登場していただきました。
若者には無限の可能性があります。自分達では気づいているかどうか知りませんが、リスクを考えずに前へ突き進みます。信じたことをやり遂げようとします。私も自分自身を振り返り、今考えると無茶をやったものだと思います。しかし、無垢な気持ちで真摯に取り組めば、誰かが助けてくれたものでした。お蔭様とか感謝とかいう言葉でしか言い表せませんが、ベテランには経験という宝物をくださっているのと同様に、若さが持っている純粋さは神様が与えてくださった宝物です。若さとは年齢だけのことではなく、気力の充実した前向きな考え方ができる人にはみんな当てはまるのではないでしょうか。サムエル・ウルマンの「青春の詩」を思い出します。
昨年は合併1年目ということで、さまざまな催しやイベントに皆様のご理解やご協力を数多くいただきました。一つのことをみんなで行なうことにより、一体感も生まれてきたのではないかと思います。今年はその一体感を本物にしていくための2年目であろうと思います。合併は結婚に例えられますので、昨年をハネムーン期間と考えれば、何もかもがうまく運んでくれたのでしょう。感謝しています。これからはいつまでもハネムーンが続くわけではないですから、少しずつ現実の厳しさや将来設計を考えて、建設的に話し合っていかなければなりません。新政権の予算が国会に提出され審議されます。地方に大きく影響を及ぼすことが予想されます。地方交付税制度などの地方の根幹をなすものは変わりないですが、農業政策は新しい手法になりますし、公共事業などは不安な内容です。子ども手当てと他の少子化対策との関連も調整しなければなりませんし、高齢者対策も引き続き重要な施策です。
今月は新年度予算の市長ヒアリングを集中して行ないます。無駄をなくして、住民目線で考えるように職員には指示しています。税収などの自主財源の乏しい地方都市は、少子高齢化の影響を受けます。高齢化を逆手にとって施策を考えるのも一つの手法です。新しい介護関係の施設や、お試しに短期間伊佐市に住んでいただけるような住宅の建設もその一例です。民間の活力を導入して経済が回転していくことが重要です。「金は天下の回り者」という言葉の本当の意味は経済そのものを言っているのではないでしょうか。子ども手当てが箪笥や銀行に眠っているだけでは経済とは呼べません。苗木を植え、育て、環境に役立て、家や道具にもなり、そしてまた新たな苗木が植えられていく循環が、経済であり命の永遠さでもあります。神の存在を信じるなら、それは宇宙であり地球であり人間の内なる深遠なる心でもあります。
今年も一所懸命働きますのでよろしくお願いします。
皆様のご多幸をお祈りし、新年の挨拶といたします。
初旅や 初孫ふるさと 宮参り
初詣 会う人みんな にこやかに
還暦や 友と校歌を 初景色 -新-
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