“鹿児島の北海道”伊佐らしい寒さになりました!
2010年02月01日
如月の響きには春を感じますが、まだまだ寒さ冷たさも遠のいたわけではありません。朝のMBCラジオのパーソナリティーが鹿児島の最低気温を話す時、必ず出てくるのが伊佐市大口とさつま町柏原です。各地合併をして広くなりましたが、最低気温だけはピンポイントで報道されます。鹿児島の北海道と言われていますので、寒さのマイナスなイメージがあるのではないかと危惧する向きもありますが、南九州での寒さですのでたいしたことはありません。朝夕は冷え込んでも昼間の気温は上がりますし、寒さ暖かさのメリハリが情操を豊かにしてくれます。私が俳句を趣味にしているのも、ふるさと伊佐の影響があるのではないかと思います。今頃の季節に最も合ってるのが、〝梅一輪 一輪だけの 暖かさ -服部嵐雪(はっとりらんせつ)-〟でしょう。寒い中、まず一輪咲いた風景ですが、私は一輪挿しになにげなく挿してある部屋をイメージします。いずれにしても、そこだけは暖かさを感じる日本人の季節感を実によくとらえています。
先月は正月の雰囲気が10日の新春出初の式までは大いにありましたが、日々過ぎるにしたがって通常の仕事や暮らしに戻りました。私は12日から始まった新年度予算の市長ヒアリングで、その後の一週間はほとんど缶詰状態でした。財政課の職員は年末年始の僅かな休みだけで、ヒアリングの準備に追われたことでしょう。厳しい経済情勢を反映して予算編成も厳しいものがありました。しかしながら、医療・介護・福祉・子育てを中心にしながら、農業をはじめとする産業分野は、複数年度を視野に入れた事業組み立てとし、人が幸せを実感できる予算編成を指示しました。政権が変わり、特に農業分野は見通しが厳しくなりました。国が政策を決定するのに時間がかかることが最も困ったことです。農業は半年前には来年の作付けや品種を決めなければなりません。現場を知らない政治家と官僚の議論には現実感がありません。政治主導とは迅速な決定ではないでしょうか。
イベントで1月・2月に目立つものは、氷の祭典と県男女駅伝大会でしょう。先月の23日・24日に「氷の祭典 アイスカービングin伊佐」が文化会館前の広場で開催されました。50メートルの氷の滑り台や11基の氷の彫刻像、文化会館でのアトラクション、テント村の食事に特産品販売など一晩中賑やかな祭典でした。15年前に同級生4人と河野製氷様のご協力で始まった祭典です。初回からの実行委員長の平川さんも還暦を迎えられましたが、ますます元気に陣頭指揮を取っていらっしゃいました。感謝申し上げます。今年は気象条件が抜群でしたので、土曜日の準備から日曜日朝の鑑賞・撮影まで申し分のない催しになりました。鹿児島では伊佐しかできない、寒さを逆手にとったイベントとして定着していますので、これからも大いにアピールしていこうと思います。
女子駅伝は31日に国分・隼人での一日大会として行なわれました。スタート直前まで降り続いていた雨が止み、いっせいにスタートしました。各チーム高校生エースが競う1区を、ママさんランナーの坂口さんが10位で襷をつなぐがんばりでしたが、選手層の薄さはどうしても否めず、ゴールは12位という結果でした。体調不良から必ずしもベストメンバーではなかったかもしれませんが、本当に最後まで一生懸命がんばってくれました。感動しました。大きな拍手を送りたいと思います。男子の県下一周地区対抗駅伝大会は今月20日から5日間の予定で始まります。伊佐チームは伊佐市一つでの選手編成ですので、選手の確保にかなり厳しい現実がありますが、男女とも本当によく頑張っています。小学生から走ることに興味を持ってもらおうと、選手の皆さんも各小学校の持久走大会に参加してボランティアで指導を行い、走る楽しみを伝えています。働きながら、練習も毎日、子ども達への指導や普及など、監督・コーチをはじめ選手全員が心を一つにしています。市民やファン、そして関係者から応援のご寄付もいただきながら、そのお気持ちに応えようとさまざまな努力をしています。心は一つ、ふるさと興しそのものです。走る姿に大きな拍手をよろしくお願いします。
2月は議会も始まります。24日に消防などの一部事務組合、26日からは伊佐市議会が3月25日までの日程です。詳しくはホームページでご覧ください。伊佐市として2年目の本格的な予算です。昨年のような記念行事を散りばめたような華やかさはないですが、医療・福祉・介護・子育てをしっかり安心できるものにし、大地を生かした農業の発展を図ろうと思います。企業誘致の努力や重要な雇用を担っている各会社との、情報交換や協力体制を築いてまいります。文化・芸術・教育の充実や、恵まれた自然環境をアピールしながら、持続性のある定住促進を進めていきます。幸いにすばらしい人々が、市政へのアドバイザー的な活動を始めてくださっています。情報化時代を反映して、いい環境や懐深い人々の住む地域の情報は、時と場所を越えて交信し合うものだと感じております。伊佐は皆様のふるさとです。そろそろ梅の蕾も膨らみ始めました。一輪と言わず、どの枝にも暖かさが漂っています。
朝日さす 梅に鶯 月は西
夕焼けを 拝む母あり 日脚伸ぶ
福は内 鬼は還暦 豆を撒く -新-
- こんな時には?