新年度へ向けての議会が始まります!
2010年03月01日
先月半ばからバンクーバー冬季オリンピックが始まったことから、世間の話題が全てそちらに集まり、民主党を中心とした政権が新年度予算や政治と金の問題をどのように国民に説明するのかが見えなくなりました。オリンピックは4年に一度の祭典ですので、視聴率やスポンサーのことを思えば無理からぬことですが、国民生活や日本の進路を真剣に考えると、もう少し報道機関の配慮があってもいいように思いました。2月の後半が失われた時間にならないように、3月からは国の将来にかかわる課題についてのしっかりした国民への報道も増やしてほしいものです。4年に一度のオリンピックより60年ぶりの政権交代の影響がはるかに重要です。
日本は経済的にも精神的にも、”大国”から縮小する国になるような気がしてなりません。人口減や経済の低迷、わがままな国民となった自己中心主義、絆すら崩壊させていく民族になり始めています。坂の上の雲を追いかけるような時は強さを発揮する人が、№1になったら目標や世間の付き合いが分からなくなったようなものです。
最初から社会批判のような書き出しになり申し訳ありません。3月は各自治体の当初予算審議の議会が始まります。県や市町村にとっては重要な時期になります。民間と違って行政は3月議会でその年の予算の大枠が決定します。首長の施政方針も示されますので、その自治体の目指す方向性への質問もかなりのものがあります。自治体は国の方向性と無関係にはありえませんので、しっかりとした国会の議論や国民への情報提供が大切です。その媒体としてのマスコミの役割も一昔前に比べれば格段に重要なものとなっています。祭りに浮かれている間に謀(はかりごと)を済ませてしまう輩がいたことは古今東西よくあることです。伊佐市のような小さな自治体は、謀ができるほどの予算や事業もありませんし、身近な監視が行き届いていますのでご安心ください。
2月18日の報道各社記者会見で新年度の施政方針や予算・事業等を発表いたしました。伊佐市の議会は2月26日に開会し、3月25日が最終本会議です。ホームページで施政方針や平成22年度当初予算概要などをご確認ください。
一般会計予算規模は昨年対比6.7%増の148億1,000万円。安心して暮らせるというコンセプトから、「人の幸せが一番!」とお読みいただけたら幸いです。小学生から18歳以下の医療費軽減などの子育て支援、地元経済浮揚につながる環境対策、複数年度にわたる事業への基金造成等々、国の大盤振る舞いがいつまで続くか分からないことを考えながら組み立てました。”チャレンジ基金”と銘打った基金をつくり、魅力ある地域産業づくりや活性化策の提言を受けながら事業の展開を行ないたいとも思っています。市税が前年度比4.4%減少する見込みですが、歳出で人件費を6.1%削減して対応していきます。
合併も2年目となり、一体化の大きなプロジェクトとして給食センター建設があります。ちょうど市の中央に位置する花北の市山川沿に建設する予算を組みました。市内全域のブロードバンド化や地域ポータルサイトの開設によって、民間や地域からの情報発信による経済的効果も期待しています。昨年打ち出した”定住促進”の施策も引き続き推進し、税や利用料等のコンビニ納付など暮らしの利便性も高めてまいります。
多くの施策や予算の中から一部を少しだけ紹介いたしました。市民の皆様からの信頼がなければ数々の施策も効果的なものにはなりません。より「暮らしやすいまち」にするために一所懸命考えました。何よりもそこに暮らす人々が幸せを実感するまちでなければなりません。予算的には限りがありますが、最大の効果が上がるように努力します。お金だけでなく人情や風土も大切です。私たちの生活はお金だけで成り立っているものではありません。習慣や文化の伝統があり、人々の絆があって始めて落ち着いた暮らしができるものと思います。
今月は桜の開花に向けて時が進んでいきます。「忠元公園さくら祭り」は28日を予定しています。それまでには13日・14日に大口商店街の「春の市」、14日は「本城おきな草春まつり」、21日は「ウォークイン田中」と「秀吉の道ウォークin針持」など、各コミュニティのイベントが続きます。21日・22日の2日間と28日は伊佐市文化会館が文化芸術のメッカになります。21日が「伊佐の芽コンサート」、22日が「大口酒造クラシックコンサート」、そして28日が「バレエフェスタ ジゼル」です。
伊佐は小さな市ですが、ここには何ものにも変えがたい自然や人情のすばらしさがまだ残っています。日の出の太陽、満天の星、月明かりや冴える三日月、四方の山々に大きく広い伊佐盆地、鳥神岡の夕日のなんと美しいことか。2月20日から5日間の県下一周駅伝大会の伊佐チームと、それを支える市民の盛り上がりも何にも変えがたい財産です。
平成22年度も目指す市の姿は、「大地の恵みを 人が奏でる だれやめの郷」です。私たちの故郷です。3月31日までの1か月間、鹿児島銀行の鹿児島・東京・大阪・福岡・熊本・宮崎の全ての本支店ロビーで、伊佐市の紹介ビデオが流れています。鹿児島銀行のご配慮で実現しました。私たちが、榎木孝明さんの映画「半次郎」の紹介も一部取り入れて製作したものです。すばらしい出来映えですので、ぜひご覧ください。
春一番 トランクひとつで 旅立ちぬ
ひな祭り 少し寒さも 残りけり
さえずりの 遠く近くに 田の神様 -新-
- こんな時には?